朝鮮中央テレビは8月25日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の立ち会いの下、超大型放射砲の発射実験を行ったと報じた=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
朝鮮中央テレビは8月25日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の立ち会いの下、超大型放射砲の発射実験を行ったと報じた=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国軍合同参謀本部は10日、北朝鮮が同日午前6時53分ごろと同7時12分ごろ、平壌北方の平安南道・价川付近から東に向け未詳の短距離飛翔(ひしょう)体2発を発射したと明らかにした。2発は内陸を横断する形で発射されたことから、意図や背景が注目される。1発は330キロを飛行し、残りの1発の飛行距離はそれより短いとされている。 韓国と米国の軍当局は飛翔体の正確な飛行距離や高度、速度などを分析している。飛行距離などから、8月24日に発射した超大型放射砲(多連装ロケット砲)である可能性に重きを置いている。 韓国の軍当局は今回の飛翔体が北朝鮮内陸を飛び越える形で発射されたことに注目している。北朝鮮は5月4日からこれまで10回、計20発の短距離ミサイル、または放射砲を発射。8月6日にはロシア製短距離弾道ミサイル「イスカンデル」の北朝鮮版と呼ばれる「KN23」を内陸上空を通過する形で発射した。このミサイルは高度が37キロで、約450キロを飛行した。 当時、韓国の軍当局は北朝鮮が新しく開発した弾道ミサイルを首都の平壌付近の上空に飛ばしたのは精度や飛行能力に自信を持ったためと分析した。実戦配備を控え、最終的な実験を行ったとの見方もあった。 今回の飛翔体の高度が40~60キロとされていることも注目される。7月31日と8月2日に発射した大口径放射砲は直径が400ミリと推定され、高度は25~30キロ、飛行距離は220~250キロだった。 一方、8月24日に発射した超大型放射砲の直径は600ミリと推定される。高度は97キロで、約380キロを飛行したと分析された。 今回の飛翔体が超大型放射砲の場合、高度が低くなったことになる。飛翔体の高度が低ければ低いほどミサイル防衛システムによる迎撃が難しくなる。 韓国軍関係者は「きょう発射した短距離飛翔体は飛行距離や高度などから、北が主張する超大型放射砲の可能性もある」として、「ただ、別の新型短距離飛翔体の可能性も念頭に置いて分析中」と伝えた。
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