昨年のソウル安保対話の様子(資料写真)=(聯合ニュース)
昨年のソウル安保対話の様子(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国国防部は29日、国防次官級の多国間安全保障会議「ソウル安保対話」を9月4~6日にソウル市内のホテルで開催すると発表した。

 ソウル安保対話はアジア・太平洋地域の多国間安保協力と朝鮮半島の平和定着への寄与を目的に2012年に発足し、今年で8回目。参加国はアジア・太平洋地域に限らず欧州や中東、アフリカまで広がり、今年は約50カ国・地域と五つの国際機関から国防官僚や安保専門家が出席する。

 韓国政府は北朝鮮の招待を検討したものの、最終的に招待しないことを決めた。

 また、米国は今年は代表を派遣しない計画だ。昨年はシュライバー国防次官補が出席した。国防部の関係者は「米国側に次官補級の派遣を要請したが、米側から日程上の理由で参加できないようだとの通知があった」と伝えた。在韓米国大使館側に大使館代表の出席を要請しているという。

 韓国が先ごろ日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了を決定したことに対し、米国は懸念や失望を表明しており、こうした韓米の微妙な不協和音が不参加の背景にあるとの見方も出ている。国防部はただ、米国防総省の高官が今月9日の韓米国防相会談のため多くソウルを訪れており、再び訪韓日程を組むのが難しかったようだと説明している。

 一方、日本は防衛省の吉野幸治・国際政策課長が首席代表として出席する。国防部は日本の首席代表と2国間会議を開く予定とされ、GSOMIAを巡る問題などが話し合われるとみられている。

 今年のソウル安保対話は「共に築く平和 チャレンジとビジョン」をテーマに、四つの本会議と三つの特別セッションで構成される。

 本会議の第1セッションは「朝鮮半島平和プロセスと国際協力」と題し、韓国の国防部次官や日本、中国、ロシアなど主要国の政府関係者と安保専門家が討論する。第2セッションは北東アジアの戦略バランス、第3セッションは国際平和維持活動、第4セッションはサイバー安保などをテーマに、国内外の著名な安保専門家が討論を繰り広げる。

 朝鮮半島の軍備管理の成果と発展方向を扱う特別セッションでは、昨年9月に韓国と北朝鮮が結んだ軍事合意の履行を評価するとともに、韓国の元高官や国連軍縮部の幹部らが朝鮮半島の軍事的な緊張緩和策を話し合う。

 国防部によると、ソウル安保対話の主なセッションの模様は動画投稿サイトのユーチューブなどで中継されるという。

 


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