会見する金銀漢副報道官=16日、ソウル(聯合ニュース)
会見する金銀漢副報道官=16日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の金銀漢(キム・ウンハン)副報道官は16日の定例会見で、北朝鮮の対韓国窓口機関・祖国平和統一委員会が報道官談話で文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領の15日の演説を強く非難したことについて、「南北首脳間で合意した(昨年4月の)板門店宣言や(同9月の)平壌共同宣言の精神に合致しないだけでなく、南北関係の発展にも全く役立たない」と強い口調で述べた。

 談話が「韓国と二度と向き合わない」と表明したことに関し、金氏は「韓国は板門店宣言と平壌共同宣言を徹底して履行するという一貫した立場を堅持している。朝鮮半島の平和定着と南北関係の発展に向けたこうした努力に積極的に応じるよう、北に促す」と従来の立場を改めて示した。

 その上で、南北共同宣言の履行に向けては「南北間の対話と協力が唯一の道」だとし、「対話の場で互いの立場をいくらでも調整できる」と重ねて対話を呼び掛けた。

 文大統領は15日に行った光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)式典での演説で、南北対話に関し、不満な点があろうとも対話を困難にする行いは望ましくないとしながら、「このヤマ場を乗り越えれば朝鮮半島の非核化が近づき、南北関係も大きく進展するだろう」などと述べた。

 祖国平和統一委員会はそれから丸1日もたたず報道官談話を発表し、韓国当局が現在実施している韓米合同軍事演習が終われば自然と北朝鮮との対話局面になると「妄想」し、「朝米(米朝)対話で漁夫の利」を狙っていると批判。さらに「板門店宣言の履行が膠着(こうちゃく)状態に陥り、北南(南北)対話の動力が喪失したのは、全面的に南朝鮮当局者の勝手な振る舞いの産物で、自業自得」と強調した。


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