揚陸艦に着陸するF35B(ウィキメディアより)=(聯合ニュース)
揚陸艦に着陸するF35B(ウィキメディアより)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国軍当局は北朝鮮の弾道ミサイル脅威に備えるため、来年から5年間かけて韓国型ミサイル防衛(KAMD)システムの防衛地域を広げ、ミサイル迎撃能力を一段と引き上げる。また、垂直離着陸が可能なステルス戦闘機F35Bを搭載できる多目的大型輸送艦(3万トン軽空母級)の概念設計に来年着手する。  韓国国防部は14日、こうした事業を反映した国防中期計画(2020~24年)を策定したと発表した。同計画には5年総額290兆5000億ウォン(約25兆4600億円)が投じられる。 国防部によると、軍はKAMDシステムの防衛地域を広げ、ミサイル迎撃能力を向上させる。弾道ミサイル早期警戒レーダー2基(探知距離800キロ以上)とイージス駆逐艦レーダーを追加し、あらゆる方向から飛んでくる北朝鮮ミサイルの探知能力を備える計画だ。あわせて、地対空誘導弾パトリオットミサイルなどの性能を改良し、長距離地対空ミサイルの開発を完了させて北朝鮮の新型短距離弾道ミサイルの迎撃能力を確保するとしている。 また、北朝鮮の核・ミサイル施設などを攻撃するため地上、艦艇、潜水艦、戦闘機から発射する精密誘導弾を拡充し、北朝鮮の電力網を無力化する爆弾などの非殺傷兵器システムを開発する。 有事の際に敵地の陸上のターゲットを攻撃するための「合同火力艦」も韓国国内で建造する。この艦艇には艦対地ミサイルなどの精密誘導兵器を搭載し、合同火力作戦を支援する。イージス駆逐艦に搭載する艦対空ミサイルSM3も導入する。 これらの戦力を基盤とした北朝鮮の核を含む大量破壊兵器の脅威への対応に、5年間で34兆1000億ウォンを投じる。 あわせて、韓国軍の軍事能力や作戦対応能力を備えるため、5年総額56兆6000億ウォンを投入する。K1E1戦車、小型武装ヘリコプターの空対地誘導弾、小型偵察ロボット、ヘリコプター・リンクスの性能改良といった新事業に取り組む。 イージス駆逐艦を追加で確保し、3000トン級潜水艦を建造して配備する計画も立てている。 また、F35Bを搭載可能な多目的大型輸送艦の国内建造に向け、来年から概念設計に入る計画だ。
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