順天湾湿地(順天市提供、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)
順天湾湿地(順天市提供、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)
【順天聯合ニュース】韓国南部の全羅南道順天市は、今年を「順天訪問の年」と定めて観光客1000万人誘致を目標にPR活動を展開している。 今年1月から今月3日までに300万人が順天湾国家庭園を訪れるなど、上半期だけで447万人が順天を訪れたと集計された。 順天には、順天湾湿地などの美しい自然や仙岩寺をはじめとする文化遺産が点在している。 豊かな土壌が育む多彩な美食を楽しみに順天を訪れる訪問客は、今後ますます増えることが期待されている。韓国だけにとどまらず、世界的な生態都市へと発展する順天に注目が集まっている。  ◇自然に恵まれた生態都市・順天 順天湾は1990年代まで、順天市内を流れる東川の河口にヨシ原が広がり、干潟の生物が生息する場所だった。 96年から本格的な生態調査が始まり、2003年に海洋水産部の干潟湿地保護区域第3号に指定された。 06年には韓国の沿岸湿地として初めて国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約に登録され、国内外に知られるようになった。 天然記念物第228号のナベヅルも96年に初めて発見されてから個体数が増加を続け、昨年は2176羽が飛来した。 順天湾が生態観光地として注目され、観光客が集まり始めると、順天市は湿地を保護するために庭園博覧会を開催し、順天湾庭園を造成した。順天湾庭園は韓国の国家庭園第1号に指定され、順天は名実ともに自然と生態、庭園の都市となった。◇悠久の伝統と文化が息づく土地 順天の仙岩寺は昨年6月、「韓国の伝統山寺」として国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に登録された。 仙岩寺とともに高僧を輩出した松広寺は、韓国の「僧宝寺刹」と呼ばれる。 史跡第302号に指定された楽安邑城は朝鮮王朝時代の姿を今に残し、観光客の姿が絶えない。朝鮮時代の城やわらぶきの家などが原型のまま保存されており、実際に人が住んでいる。◇母の懐のような臥温海辺 順天湾国家庭園と順天湾湿地を訪れた後は、臥温海辺で夕焼けを見よう。 引き潮の臥温干潟に刻まれた母の荒れた手のような生活の痕跡を、赤い夕日が優しく包み込む。 水面にはナベヅルやガン、マガモが餌を求めて飛来し、周囲は静寂に包まれる。 順天の湿地を中心に順天市全域がユネスコの生物圏保存地域に指定され、韓国の沿岸湿地として初めてラムサール条約に登録された。 生態ブランド価値を認められ、順天では今年10月23日から25日まで同条約に登録された7カ国の18自治体長が参加する会議が開かれる。 順天市の関係者は、「豊富な生態観光資源やグルメなどが楽しめる順天に多くの観光客が訪れることを願う」と述べた。
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