対話する李度勲氏(右)とビーガン氏=28日、ソウル(聯合ニュース)
対話する李度勲氏(右)とビーガン氏=28日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮核問題を巡る外交交渉の首席代表を務める韓国外交部の李度勲(イ・ドフン)朝鮮半島平和交渉本部長と米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表が28日午前、ソウルの外交部庁舎で協議を開いた。

 両氏は30日の韓米首脳会談で議論する北朝鮮関連の議題を調整するとともに、2月末の米朝首脳会談が物別れに終わって以降、膠着(こうちゃく)状態に陥った米朝対話の再開に向けた方策を集中的に話し合う計画だ。

 協議に先立ち、李氏は「近ごろ朝鮮半島を巡り多くの外交的な相互作用と活動があった。これを朝鮮半島の非核化と平和構築に向けた実質的な進展に変える方法と手段を議論できるだろう」と述べ、ビーガン氏は「今日の議論を期待している」と短くコメントした。

 米朝対話を巡り、米国はすぐにでも実務交渉を始める準備ができていると表明しているため、現段階では北朝鮮の回答をどう引き出すかが最も重要な課題に挙げられる。北朝鮮との交渉再開に前提条件はないとしている米国と違い、北朝鮮は前日発表した外務省談話で「交渉パートナーの交代」や「受け入れ可能な代案」などを条件として示した。

 李氏とビーガン氏はこの日、夕食も共にし、協議を続ける予定だ。

 一方、ビーガン氏は同日午後には金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官を表敬訪問する。両氏は南北関係や北朝鮮への食糧支援状況に関する情報などを共有する見通しだ。

 ビーガン氏は27日に韓国入りした。30日まで滞在する。韓国滞在中に南北軍事境界線がある板門店などで北朝鮮側と接触する可能性も取りざたされていたが、実現の可能性は低いと外交部当局者は伝えている。


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