韓国外交部(資料写真)=(聯合ニュース)
韓国外交部(資料写真)=(聯合ニュース)
【ワシントン聯合ニュース】在米韓国大使館に所属する外交官が韓米首脳間の電話会談の内容を流出させたことが明らかになり、韓国外交部が米ワシントンにある韓国大使館に対する監察を進めている。

 先ごろ最大野党「自由韓国党」の国会議員は記者会見で韓米首脳会談の調整に言及し、これに関し青瓦台(大統領府)は、同議員に韓米首脳の電話会談の内容を流した外交官を摘発したと説明していた。

 韓米首脳の通話内容は「3級秘密(機密)」に該当する。大統領令の「保安業務規程」では、漏れた場合に国家の安全保障に害を及ぼす懸念があるものを3級秘密と定めている。

 在米大使館側は先週、問題の外交官に対し「業務排除」の措置を取ったとされる。

 また、外交部の当局者は23日、「調査を担当する部署が(大使館に対する)調査を進行中で、結果が出れば措置が取られるだろう」と述べた。同部はシステムを含め大使館全体を調べる方針で、結果次第ではさらに波紋が広がることもあり得る。

 趙潤済(チョ・ユンジェ)駐米大使は大使館職員に「あるがまま誠実に調査に臨むように」と指示すると同時に、「重要な業務の進行に支障を来さないよう、各自の仕事に最善を尽くしてほしい」と呼びかけたとされる。大使館関係者はメディアとの接触や発言を控えながら、状況を注視する雰囲気だ。大使館では今回の問題とは別に、来週から2週間、監査院による定期監査も予定されている。

 対外秘の機密に分類された首脳間の通話内容が、それも韓米外交の最前線にある大使館から流出したことで、韓米間の信頼関係に悪影響が及びかねない。両国間の情報共有など緊密な意思疎通に支障を来すのではないかという懸念の声も上がる。

 6月28~29日に大阪で開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議を機に、トランプ米大統領が来韓し、韓米首脳会談を開く予定だ。その準備はもちろん、膠着(こうちゃく)状態が続く米朝非核化交渉に風穴を開けるためにも、韓米間の緊密な調整と連携が求められる。


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