握手を交わす金錬鉄統一部長官(左)とWFPのビーズリー事務局長=13日、ソウル(聯合ニュース)
握手を交わす金錬鉄統一部長官(左)とWFPのビーズリー事務局長=13日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官が13日、ソウルで国連世界食糧計画(WFP)のビーズリー事務局長と会談し、北朝鮮に対する食糧支援などについて意見交換した。 金長官は会談の冒頭で国連食糧農業機関(FAO)とWFPが今月3日に発表した北朝鮮の食糧状況に関する実地調査報告書を詳細に読んだとし、「人道主義と政治を分離しなければならないというWFPの基本姿勢にも共感する」と述べ、「今後、人道的な支援に関してWFPと統一部が緊密な協議をしていきたい」と伝えた。 ビーズリー氏は「政治と人道主義的な事項は分離するべきだが、韓国政府と協力を続けるなかで人道的問題を韓国の国民が望むように解決するために努力する」と応じた。 これは先ごろ北朝鮮が短距離ミサイルとみられる飛翔体を発射したことで、北朝鮮への食糧支援に否定的な世論がある中で、食糧支援に対する国内の支持の取り付けを目指す韓国政府の立場を考慮した発言と受け止められる。 WFPはFAOと調査報告書で、北朝鮮の食糧事情がここ10年間で最悪の状況にあり、食糧不足を解決するには136万トンの穀物を輸入する必要があると指摘した。 ビーズリー氏は会談で、同報告書の内容を基に、北朝鮮の食糧不足を解消するための支援を韓国政府に要請したものとみられる。 政府は2017年9月、国連児童基金(ユニセフ)とWFPの北朝鮮に対する母子保健・栄養支援事業に800万ドル(約8億7800万円)を支援することを決めたが、米国が北朝鮮への圧力を継続したことから実施できなかった。この計画についても再び協議する可能性もある。 統一部の李相旻(イ・サンミン)報道官はこの日の会見で、「WFP側がほかの国際機関とともに全ての国連加盟国に対して支援を要請した状況」とし、「きょうの統一部長官との会談でもそのような要請があると考えている」と話した。
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