観測史上最低の降水量と今後も干ばつが続くことを伝える天気予報コーナー=12日、ソウル(朝鮮中央テレビ=聯合ニュース)
観測史上最低の降水量と今後も干ばつが続くことを伝える天気予報コーナー=12日、ソウル(朝鮮中央テレビ=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央テレビは11日夜の天気予報コーナーで、今年1~5月までの全国の平均降水量が観測史上最低を記録したと報じた。国連機関は先ごろ、北朝鮮の食糧事情がここ10年間で最も悪いとする報告書を発表したが、深刻な干ばつにも苦しんでいることになる。 同テレビによると、1~5月の全国の平均降水量は前年同期より42.3%少ない54.4%ミリで、干ばつに対する備えを呼びかけた。特に5月上旬の降水量は0.5ミリに過ぎず、平壌などではまったく雨が降っていないという。 国連食糧農業機関(FAO)と国連世界食糧計画(WFP)が今月3日に発表した北朝鮮の食糧状況に関する実地調査報告書によると、2018年(18年11月~19年10月)の北朝鮮の食糧生産量は約490万トンと推計され、08年以来の低水準だった。北朝鮮の食糧需要を満たすためには136万トンの穀物を輸入する必要があるという。また報告書は北朝鮮の人口の約40%に当たる1010万人が食糧不足の状態にあり、緊急の支援が必要と指摘した。 北朝鮮では異常な高温などのため、昨秋の作況に深刻な悪影響が出たが、このまま干ばつが続けば、今秋の収穫も大きな打撃を受けることになりそうだ。
Copyright 2019(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0