首席秘書官・補佐官会議で発言する文大統領=15日、ソウル(聯合ニュース)
首席秘書官・補佐官会議で発言する文大統領=15日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日午後、青瓦台(大統領府)で開いた首席秘書官・補佐官会議で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が12日の最高人民会議(国会に相当)で行った施政演説に対して歓迎の意を表明し、北朝鮮の条件が整い次第、場所と形式にこだわらずに4回目の南北首脳会談を推進する考えを明らかにした。 文大統領は、金委員長が施政演説で朝鮮半島非核化と平和構築に対する確固たる意志を改めて内外に表明し、米朝対話の再開と3回目の米朝首脳会談を行う意向を示したと説明。「金委員長の変わらぬ意志を高く評価し、大いに歓迎する」と述べた。 また「金委員長は、(昨年4月の)板門店宣言と9月の平壌共同宣言を徹底的に履行することで南北が共に未来へ進まなければならないという意志を明確にした」とし、「この点で南北に違いはない」と強調した。 文大統領が金委員長の施政演説について直接言及したのは今回が初めて。 金委員長が米朝首脳会談を開催する用意があるだけでなく南北関係改善に向けた意志を明らかにし、これに対して文大統領が歓迎の意を表したことは、今後北朝鮮への特使派遣などを通じて4回目の南北首脳会談の実現に注力する意志を示したものと分析される。 金委員長は施政演説で米国が正しい姿勢で臨むのであれば3回目の首脳会談を行う用意があるとの意向を表明した。一方で韓国に対しては「仲裁者」や「促進者」ではなく、「民族の利益を擁護する当事者になるべきだ」と述べたが、文大統領はこの点については言及しなかった。  文大統領は今月11日の韓米首脳会談に関して、米朝対話の早期再開のため韓米が共に努力することを決めたとしながら、「南北米の首脳間の信頼と意志を土台にしたトップダウン方式が朝鮮半島の平和プロセスに必須だという認識で一致した」と述べた。 また、トランプ大統領が南北首脳会談の必要性に共感と期待を表明し、金委員長が決断すれば南北米の3カ国首脳会談も可能だとの考えを示したとして、「韓米両国は南北対話と朝米対話が好循環するよう緊密な協力を続けていく」と説明した。 文大統領は「朝鮮半島の平和はわれわれの生存がかかった問題だ」とし、国民の生存・安全はもちろん、経済とも切り離せない問題だと強調した。 その上で「今後も韓国政府は必要な仕事をいとわず、最善を尽くす」とし、「南北関係と朝米関係の好循環、国際社会の支持・協力強化など、朝鮮半島の平和秩序を作るために責任と役割を果たす」と述べた。 
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