釜山市庁を訪れ、呉市長との面会を求める市民団体の会員=15日、釜山(聯合ニュース)
釜山市庁を訪れ、呉市長との面会を求める市民団体の会員=15日、釜山(聯合ニュース)
【釜山聯合ニュース】韓国の釜山市が日本総領事館前近くの歩道に置かれていた強制徴用労働者を象徴する「労働者像」を行政代執行により強制撤去したことについて、同市の呉巨敦(オ・ゴドン)市長は15日、遺憾の意を表明し、市民らの意見をまとめた上で像の設置場所を決めることを提案した。

 呉氏は、像を設置した市民団体「積弊(積み重なった弊害)清算・社会大改革釜山運動本部」の強制徴用労働者像建立特別委員会や関係者に遺憾の意を伝え、「歴史的苦痛を記憶し真実を究明しようとする委員会の活動を単なる法的・行政的な基準だけで判断することはできないということを承知している」と述べた。

 また、「衝突が発生する可能性を最小限にとどめるため、行政代執行の時期を急きょ決めるしかなかった。十分な意思疎通が行われなかったことは遺憾だ」と表明した。

 同委員会と総領事館前の歩道を管轄する釜山市東区は11日、労働者像を日本総領事館近くの公園に置くことで合意したが、釜山市が12日に像を強制撤去し、「国立日帝強制動員歴史館」に移した。

 呉氏は市民の意思を確認する公論化の過程を経て像の設置場所を決めることを提案。来月1日までに設置場所を決め、建立特別委が公論化機関の構成を担当する団体または機関を指定すれば、公論化の方法や内容などを公論化機関に一任するとの方針を示した。

 一方、市民団体の会員ら100人余りは同日午前、像の強制撤去に抗議するため釜山市庁前で集会を開いた。集会終了後、参加者たちは庁舎の中に入り、呉氏との面会などを求め座り込みを行っている。


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