文大統領(左)とトランプ大統領(コラージュ)=(聯合ニュース)
文大統領(左)とトランプ大統領(コラージュ)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領とトランプ米大統領による首脳会談を控え、韓国の外交・安全保障担当高官が相次いで訪米し、北朝鮮の非核化を巡る米朝交渉の膠着(こうちゃく)状態の打開に向けた調整を加速させている。

 韓国の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)青瓦台(大統領府)国家安保室第2次長はワシントンで1日(現地時間)、米国家安全保障会議(NSC)のクーパーマン副補佐官と会談し、韓米首脳会談の議題を調整する。

 康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が先月29日にポンペオ米国務長官と会談し、米朝交渉の再開や韓米首脳会談の議題などについて意見交換しており、さらに具体的な議論が行われる見通しだ。

 非核化問題の一括妥結を目指す米国に対し、北朝鮮は段階的な非核化を求めている中、韓国は包括的なアプローチを通じた段階的な履行という折衷案を出して米朝の説得に総力を挙げている。

 金氏は米上下院の外交委員会や軍事委員会、情報委員会所属の議員らとも会談し、韓国政府の立場を詳しく説明する方針だ。

 また、韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官は1日、ワシントンでシャナハン米国防長官代行と会談する。朝鮮半島の非核化に向けた外交努力を支援するための国防当局の連携などについて協議する。今後の韓米合同軍事演習の方向性に関しても議論するとみられる。ガードナー上院外交委員会東アジア・太平洋小委員長やスミス下院軍事委員長とも会談する。

 2回目の米朝首脳会談が決裂した後、韓米の同盟関係に亀裂が生じたとの懸念を解消し、米議会の支持を要請する見通しだ。

 康氏はポンペオ氏との会談後、「現段階で最も重要なのは朝米(米朝)交渉を再開すること」として、「今回の首脳会談が同盟強化や北の核を巡る連携強化に向けて踏み込んだ協議になるという認識で一致した」と表明した。両氏が直接会談するのは2回目の米朝会談後初めて。

 康氏に同行した李度勲(イ・ドフン)朝鮮半島平和交渉本部長は米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表と個別に会談したとされる。

 文大統領は10日にワシントン入り。11日にトランプ大統領と首脳会談を行う。2回目の米朝会談後、初めての直接会談で、米朝交渉再開の糸口を見つけられるかが焦点になる。


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