地裁は棄却の理由について、客観的な物証が多数確保されている上、被疑者が既に退任しているため関係者との接触が容易でなく、証拠隠滅や逃走の恐れがほぼないと説明した。
検察は、金前長官が朴槿恵(パク・クネ)政権で任命された機関の役員のうち、辞表の提出を拒否している役員に対する監査を指示するなどして退任の圧力をかけたほか、後任に政府寄りの関係者を任命しようとしたとみて、職権乱用の疑いでなどで逮捕状を請求していた。また、同部所管機関の役員公募で、一部の志願者に面接関連の資料を事前に渡すなどして、採用に介入した疑いがもたれている。
検察はこれらが金前長官の指示で行われた不当な人事介入とみて、青瓦台(大統領府)が関与したかどうかを捜査している。これに対し、金前長官は正当な人事権を行使したと、容疑を否認しているとされる。
地裁は「嫌疑に争いの余地があり、被疑者の防衛権を保障する必要がある」との判断を示し、「金前長官に違法性に対する認識が希薄に見える」と説明した。
帰宅する金恩京前環境部長官=(聯合ニュース)[
Copyright 2019(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0