試験撤去対象となった北東部・江原道のGP。同GPは兵力や装備を撤収させ、建物は保存することが決まった(資料写真)=(聯合ニュース)
試験撤去対象となった北東部・江原道のGP。同GPは兵力や装備を撤収させ、建物は保存することが決まった(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国国防部の関係者は22日、昨年9月の南北首脳会談で結んだ軍事合意の履行を話し合うための軍事会談開催を最近北朝鮮に提案したことを明らかにした。北朝鮮からの回答はまだないという。  韓国が軍事会談の開催を提案したのは、今年に入り軍事合意の履行が滞っているためだ。 南北は昨年9月19日に軍事合意書を締結して以降、昨年末までに非武装地帯(DMZ)内の監視所(GP)の試験撤去、軍事境界線上にある板門店の共同警備区域(JSA)の非武装化、漢江河口の共同水路調査など、合意書に明記された事項を忠実に実行した。 だが今年に入り、北朝鮮の消極的な態度により南北の軍事対話は円滑に行われておらず、合意の履行も停滞している。今年、南北の軍事当局者が顔を合わせたのは、1月30日に韓国側が作成した漢江河口の海図を板門店で北朝鮮側に手渡したのが唯一だった。DMZ内の全GPの撤去や黄海への「平和水域」造成を話し合う南北軍事共同委員会の構成、JSAの自由往来といった主な合意事項は実行されていない。 国防部は今月6日、DMZ内で朝鮮戦争戦死者の遺骨を共同で発掘するための韓国側遺骨発掘団の構成を終えたことを北朝鮮に伝えたが、これに対する回答もまだない。南北は今年4月に予定された共同遺骨発掘に向け、2月末までに共同遺骨発掘団の構成を終えて互いに通知することで合意していた。 南北軍事会談が開かれれば、DMZ内での遺骨発掘やJSAの自由往来、南北軍事共同委員会の設置などが話し合われる見通しだが、北朝鮮は2月末の米朝首脳会談が物別れに終わって以降は南北対話に一段と消極的な姿勢を見せており、韓国が目指す今月中の軍事会談開催は不透明だ。
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