演説する文在寅(ムン・ジェイン)大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)
演説する文在寅(ムン・ジェイン)大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】日本による植民地支配に抵抗して1919年に起きた独立運動「三・一運動」から100年を迎えた1日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は政府主催の記念式典の演説で「歴史を正しくすることこそが、子孫が堂々とできる道」と述べた。文大統領は「親日残滓(ざんし)の清算はあまりにも長く先延ばしにされた宿題」と指摘し、「誤った過去を省察して初めて、共に未来に向かって進むことができる」と呼び掛けた。

 文大統領は「親日は反省すべき、独立運動は礼遇を受けるべきという最も単純な価値を正しく確立することが親日残滓の清算」としながら、「この単純な真実が正義で、正義がまっすぐあることが公正な国の始まり」と説いた。

 親日残滓を代表するものとして「アカ」という言葉を挙げ、今の社会では政治的な競争勢力をそしる道具として使われており、一日も早く清算する必要があると強調した。日本が植民地支配時代に独立運動をおとしめ、独立運動家を弾圧する中でこの言葉が生まれ、日本は民族を引き裂くための「左右の敵対、理念の烙印(らくいん)」の手段として用いたという。植民地支配から解放された後も、日本の警察出身者が独立運動家をアカとして追い、拷問することもあったと述べた。

 文大統領は「われわれの心に引かれた『38度線』は理念の敵対をなくすと同時に消える」とし、「嫌悪と憎悪を捨てる時、私たちの内面の光復(植民地支配からの解放)が完成し、新たな100年が本当に始まる」と言葉に力を込めた。

 また、「過去の痛みを引っかいて分裂を引き起こしたり、隣国との外交であつれき要因をつくったりしようとするものではない。どれも望ましいことでない」とし、「親日残滓の清算も外交も、未来志向的に行われなければならない」と述べた。


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