平壌を出発する金委員長の様子=(労働新聞=聯合ニュース)
平壌を出発する金委員長の様子=(労働新聞=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)はベトナムの首都ハノイで開催される朝米(米朝)首脳再会談に向かう移動手段として「専用列車」を選んだ。平壌からハノイまで中国経由の鉄路の距離は約4500キロメートル。空路なら約3時間半で済むが、3日近くかかる鉄道ルートを選んだのは安全性を重視するとともに、中国とベトナムの地方や農村の変化を直接見たい思惑もあるようだ。 北朝鮮の朝鮮中央通信は24日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が23日午後、ベトナムの首都ハノイで開かれる朝米(米朝)首脳再会談のため平壌駅から専用列車で出発したと報じた。  金委員長の祖父、金日成(キム・イルソン)主席は1958年と1964年のベトナム訪問の際に、いずれも中国まで列車で移動した後、空路でハノイ入りした。祖父の服装や行動などをまねてきた金委員長が同ルートを選ぶ可能性は排除できないが、今のところ、列車で移動するとの見方が支配的だ。 金委員長が列車を選んだのは、完璧な業務環境を整えており、「移動する執務室」とされる専用列車の利便性を考慮したためとみられる。専用列車は装甲車を上回る安全性に加え、最先端の通信施設、寝室、執務室、会議室、レストラン、宴会室など、あらゆる施設を備えている。 そのため、ベトナムに向かう3日間、専用列車の中で何不自由なく、首脳会談に関する執務を行うことができる。 また、北京やハノイのような発展した都市だけではなく、農村や地方の変化を直接見たいという思惑もあるとみられる。金委員長は2002年の極東地域訪問当時、「列車旅行をすれば、その国をさらに理解できる」と発言したとされる。 経済発展に強い関心を持つ金委員長が経済成長を続けるベトナムのありのままの姿を視察する狙いもあると考えられる。 ベトナムは共産党の一党独裁体制を維持しながらも、資本主義体制を受け入れ、経済発展を成し遂げており、さまざまな面で「北朝鮮の未来モデル」とされる。
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