昨年6月、密輸・脱税容疑で取り調べを受けるため税関当局に出頭する趙氏=(聯合ニュース)
昨年6月、密輸・脱税容疑で取り調べを受けるため税関当局に出頭する趙氏=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】大韓航空を中核とする韓国財閥、韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長の長女で大韓航空元副社長の趙顕娥(チョ・ヒョンア)氏(44)が、離婚訴訟中の夫から暴行などの容疑で告訴されたことが20日、分かった。

 警察などによると趙氏の夫は19日、ソウル・水西警察署に趙氏を特殊傷害、児童福祉法違反上の児童虐待、特定強制犯罪加重処罰法上の背任などで告訴した。

 夫は昨年4月に趙氏を相手取ってソウル家庭裁判所に離婚訴訟を起こし、離婚を求める理由として妻の暴言、暴行を挙げたが、今回の告訴はこれに加えて趙氏の処罰を求めたものだ。

 趙氏は2010年10月に小学校の同級生だった美容整形外科医の夫と結婚し、双子をもうけた。

 夫は趙氏の暴言・暴行で苦痛を受け、14年に趙氏が大韓航空旅客機内で客室乗務員のナッツの出し方に怒って滑走路に向かっていた機体を引き返させたいわゆる「ナッツ・リターン事件」以降、暴行の頻度が増して結婚生活を維持できなくなったと主張してきた。2人は17年5月から別居している。

 告訴状によると、趙氏は「死ね」と大声を上げながら夫の首を絞めたほか、タブレットPCを投げつけ、足を負傷させた。

 また、子どもが食事をするのが遅いとして箸やスプーンを投げたり、寝つきが悪いという理由で暴言を吐いたりするなどの虐待を行ったとされる。夫は離婚訴訟とあわせて子どもの養育権を求める訴訟も起こしている。

 このほか、夫は趙亮鎬会長と長男の趙源泰(チョ・ウォンテ)氏、趙顕娥氏、次女の趙顕ミン(チョ・ヒョンミン)氏が保有する韓進グループ内のファミリー企業の株式を特定の企業に無償で譲渡したことを巡り、背任などの疑いがあるとも主張している。

 一方、趙氏側は自身の暴言・暴行ではなく夫のアルコール中毒により結婚生活が困難になったと反論している。子どもを虐待したとの主張に対しては事実無根だと否定した。


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