釜山港のコンテナターミナル(資料写真)=(聯合ニュース)
釜山港のコンテナターミナル(資料写真)=(聯合ニュース)
【世宗聯合ニュース】韓国産業通商資源部が先ごろ発表した1月の輸出額(速報値)は、2か月連続で前年同月比マイナスを記録した。半導体など主力品目の不振の影響が大きく、自動車、鉄鋼などの輸出は伸びたものの、対外条件の悪化による衝撃を防ぐには力不足だった。

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 半導体は昨年続いた価格下落傾向が輸出額減少に大きな影響を与えた。今年1月の半導体の輸出額減少率は前年同月比23.3%まで悪化し、先行きはさらに不透明になった。他の主要産業も状況は芳しくなく、1月は13品目中9品目の輸出が前年同月比で減少した。

 

 国別では、主要取引国への輸出が振るわなかった。

 最大の貿易相手国である中国への輸出額は昨年11月から3か月連続で減少し、減少率は11月が3.1%、12月が14.0%、1月が19.1%と拡大傾向を示している。半導体、一般機械、石油製品、無線通信機器の不振が響いた。

 当局は中国産業の景気不振、需要減少、現地企業の市場支配力拡大などが影響を及ぼしたと分析した。

 輸出状況は全般的に悪化したが、一部品目・地域では改善の兆しがみられる。

 地域別では米国、日本、東南アジア諸国連合(ASEAN)、欧州連合(EU)への輸出がそれぞれ4か月連続で増加傾向を維持した。

 

 韓国経済の成長エンジンの役割を果たしてきた輸出の不振が続けば、最終的にマクロ経済指標にも悪影響を与える可能性があるとの懸念が出ている。

 実質国内総生産(GDP)成長率は17年に3.1%を記録し、14年(3.3%)以来3年ぶりに3%台に回復したが、昨年は2.7%に下落した。韓国銀行(中央銀行)は今年の成長率見通しを2.7%と発表したが、先ごろ2.6%に下方修正した。

 延世大の成太胤(ソン・テユン)教授(経済学)は、輸出不振は政策条件に対する判断と相まって投資の萎縮につながり、マクロ経済指標が悪化する要因になり得ると指摘。その上で、「政府が大規模な財政投資を公言したことで、一部相殺効果はあるだろう」と見通した。

 


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