男子生徒10人が意識不明の状態で見つかったペンション=18日、江陵(聯合ニュース)
男子生徒10人が意識不明の状態で見つかったペンション=18日、江陵(聯合ニュース)
【江陵聯合ニュース】18日午後、韓国北東部の江陵市・鏡浦にあるペンションに宿泊中だった高校3年生の男子生徒10人が意識不明の状態で見つかった。消防当局によると、うち3人が死亡し、7人は意識不明という。 意識不明の7人は自発呼吸ができており、わずかながら回復しているという。 事故直後にペンション内で測定された一酸化炭素濃度は、155ppmで、正常値の8倍を超えていた。 警察は事故の可能性が高いとみているが、あらゆるケースを想定して経緯を調査中だ。◇「事故の可能性高い」 基準値の8倍の一酸化けい炭素濃度検出 警察と消防などによると、この日午後1時12分ごろ、ペンション管理者らが意識不明の状態の10人を発見した。3人の死亡が確認され、7人は意識不明の状態で近隣の病院に搬送された。意識不明の7人のうち、2人の症状が重いという。 消防当局によると10人は口から泡を吹き、嘔吐した状態で発見された。10人が宿泊していたペンションは2階建てで、2階の寝室に2人、2階の居間に4人、2階の別の部屋に4人が倒れていた。  消防関係者は「現場で一酸化炭素濃度が155ppmと高い数値が測定された」とし、一般的な正常値は20ppm程度と説明した。 江陵警察署長は国立科学捜査研究院(国科捜)や韓国ガス安全公社などと鑑識作業を進めていると発表した。また「すべての可能性を考慮して捜査しているが、現時点では他殺や自殺の可能性はないとみられる」と明らかにした。◇2泊3日の体験学習中の惨事 現場は騒然  10人はソウル市恩平区にある大成高校の生徒で、保護者の同意を得て団体で宿泊していた。2泊3日の現場体験を申し込んで同地を訪れ、17日午後3時45分ごろ、ペンションにチェックインしたことが分かった。 17日午後7時40分ごろまで建物の外で肉などを焼いていたことが確認されており、18日午前3時までペンションの2階で人の気配があったとの証言も出ている。 警察は「この日午前3時まで建物2階に宿泊していた生徒たちの気配があったというのはペンション管理者の陳述」とし、「生徒たちは2泊3日の日程でペンションを訪れ、管理者が中間点検のため訪問したときに、(倒れているのを)発見した」と説明した。 周辺の住民は「担架にのせられて出てきた生徒のほとんどは意識がなく、口もとに泡を吹いていた」と当時の状況を伝えた。◇病院側「わずかながら回復中」 警察「広域捜査隊を派遣して捜査」 意識不明の7人のうち5人は江陵の牙山病院で、残りの2人は原州セブランスキリスト病院で高圧酸素治療を受けている。 江陵牙山病院の医師は「病院に到着した時より患者の状態は軽微だが良くなっており、意識が好転する可能性もあるが、断言するのは難しい」と説明した。また「同時に5人が救急処置室に運ばれてきた時、口から泡を吐き、意識がかなり良くない状態だった」とし、「死亡者がいることから、集中的にガスにさらされたと考えられる」と話した。 同事故と関連し江原地方警察庁は広域捜査隊を事故現場に派遣し、捜査を開始した。広域捜査隊を中心に捜査チームを構成した警察は現場の鑑識や聞き込みなどを行い、事件の経緯を把握中だ。 また被害者保護チームを構成し、遺族など被害者の保護にも最善を尽くすことにした。 警察と消防当局はボイラーの配管などを調べるとともに、関係者などから詳しい経緯を調査中だ。 事故が起きたペンションは2014年4月に使用承認を受けた2階建ての建物で、延べ面積228.69平方メートル。建物の完工後、所有主が2回変わり、現在は賃貸業者が所有者から借り受け、今年7月24日からペンションを営業しているという。
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