文大統領(右)が望んだ金委員長の年内訪韓の可能性はほぼなくなった(コラージュ)=(聯合ニュース)
文大統領(右)が望んだ金委員長の年内訪韓の可能性はほぼなくなった(コラージュ)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は12日までに、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)による年内のソウル訪問は厳しいと結論付けたもようだ。金委員長の年内訪韓の可能性がほぼなくなったことで、今後は訪韓が来年1~2月と予想される2回目の朝米(米朝)首脳会談の前になるか、あるいは後になるかが焦点となる見通しだ。

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 青瓦台の高官は同日、聯合ニュースの取材に「金委員長の年内訪韓は難しいと判断している」と明らかにした。青瓦台関係者が年内訪韓が厳しいと言及したのは初めて。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金委員長は9月に行った南北首脳会談で、金委員長が「近いうちに」ソウルを訪問することで合意した。これを受けて青瓦台は年内の訪韓を推進してきたが、北朝鮮から前向きな回答を得られなかった。

 北朝鮮側は最高指導者の初のソウル訪問に伴う警護や安全上の問題に加え、非核化などを巡る朝米交渉が難航している状況も考慮し、金委員長の訪韓時期をはっきりと回答していないとされる。

 今や、関心は2回目の朝米首脳会談より前に金委員長が訪韓するかどうかに移りつつある。金委員長の早期の訪韓が難しくなっているのは、朝米の交渉停滞に起因するところが大きい。

 朝米首脳の再会談で対北朝鮮制裁の緩和などで成果を出し、これを基にソウルで南北首脳が会う方が実益が大きいと金委員長が判断する可能性はある。年が明ければ北朝鮮としても朝米首脳会談の準備に力を入れる必要があり、考慮すべき要素の多い最高指導者のソウル訪問に専念する余力はないかもしれない。

 青瓦台の高官は、金委員長が朝米首脳会談より前に訪韓するかどうかについて、韓国としては来年初めの可能性も念頭に置いているとしながらも、「どうなるか分からない」と述べた。


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