趙亮鎬氏(資料写真)=(聯合ニュース)
趙亮鎬氏(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】大韓航空を中核とする韓国の財閥、韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長が薬局を不正に経営した疑いを巡り、健康保険当局が趙氏を相手に不当利得の回収に乗り出した。

 現行法上、薬局は薬剤師の資格がなければ開設できないが、趙氏は仁川で2010年から14年にかけ、雇用した薬剤師の名義で薬局を運営し、国民健康保険公団などから1522億ウォン(約150億円)相当の療養手当などを不正に得た薬事法違反の罪に問われている。

 健康保険公団は7日、趙氏が得た不当利得のうち療養手当に当たる1000億ウォンを回収するため、趙氏が保有するソウル市内の住宅2か所を仮差し押さえしたと明らかにした。

 これに先立ち、ソウル南部地検は10月15日、趙氏を国際租税調整に関する法律違反の罪や特定経済犯罪加重処罰法上の横領・背任・詐欺、薬事法違反の罪などで在宅起訴した。検察は、趙氏が薬局の開設を主導し、収益の大半を自分のものとするなど、薬局を実質的に運営していたと判断した。この薬局の薬剤師らも薬事法違反の罪などで在宅起訴した。

 健康保険公団は、趙氏とともにこの薬局の運営に関わった韓進グループ系列会社の社長と薬剤師2人に対し、150億ウォン台の損害賠償を求める訴訟を起こしている。

 これに対し、趙氏側は「薬局は薬剤師が独自に運営していた」と主張、裁判で真実を明らかにするとしている。


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