国会で施政方針演説を行う文大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)
国会で施政方針演説を行う文大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日、国会で2019年度(1~12月)予算案に関する施政方針演説を行い、「正義のある国づくり」を国政課題として改めて掲げて、引き続き積弊(積み重なった弊害)の清算を進めていく意向を示した。 大々的な積弊清算に乗り出した政権初期に比べ、政権2年目は朝鮮半島平和や民生問題などが浮上したことで優先順位が下がったとの見方があったが、積弊清算は任期中に推進すべき課題であることを強調した。 文大統領は「国民は日常での小さな不公正も、不条理も決して容認しない社会を望んでいる」として、「政府は国民の要求に応え、権力積弊(の枠)を越え、生活積弊を清算していく」と述べた。 文大統領が就任後、清算しようとした積弊は朴槿恵(パク・クネ)前政権の国政介入事件や情報機関・国家情報院(国情院)の政治介入など、ほとんどが権力型積弊だった。だが、最近は国民の生活と関連した積弊が目立っている。企業の最高経営者(CEO)など既得権層のパワハラ行為や公共機関の採用不正、私立幼稚園の会計不正など、生活積弊が次々と明るみに出ている。 文大統領が生活積弊の清算を表明した背景には、公正な社会を実現するとした初心を貫く考えをアピールする狙いもあるとみられる。 積弊清算の意志を示し、政権交代を実現させた国民の期待に応え、文政権の最優先目標でもある「国らしい国、正義のある韓国」を目指し、残りの任期を全うする姿勢を示したものといえる。
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