今年で12回目を迎えた今回のASEMで、文大統領は「包容的成長と持続可能な連携性強化を通じた未来協力」と題して開かれた第1セッションと、国際懸案をテーマに開かれた「リトリートセッション」で発言した。
文大統領はリトリートセッションでの発言を通じ、完全な非核化と平和定着、恒久的平和体制構築のための韓国政府の政策と努力を紹介し、これに対するASEMの支持を訴えた。
特に、朝鮮半島の平和定着を皮切りに東アジア鉄道共同体や経済共同体、ひいては北東アジアの多国間安保体制を実現していくと明らかにした。
文大統領は、これによりアジアと欧州の人的・物的交流拡大がユーラシア全体の平和と共栄に寄与すると強調しながら、外交的努力を傾けていく考えを示した。
また、ASEMが2000年にソウルで開かれた第3回会議で「朝鮮半島の平和のためのソウル宣言」を採択するなど朝鮮半島の平和構築を長年支持してきたことに言及し、今後の持続的な協力を呼びかけた。3回の南北首脳会談や史上初の朝米(米朝)首脳会談など、朝鮮半島の平和プロセスの具体的成果も加盟国に詳しく説明した。
文大統領は、第1セッションでも東アジア鉄道共同体を媒介にしたアジア・欧州の連携強化の必要性を強調。このような連携性を高めるための方策として、韓国政府の新南方政策と新北方政策も紹介。世界が直面する所得不平等や二極化の拡大、多国間貿易秩序の弱化、環境破壊や気候変動などの問題を克服し、さらによい未来のための新たな思考を引き出さなければならないと力説した。
また、経済・社会など全ての分野で「包容性」の普遍化が必要だとし、韓国の包容国家ビジョンについて説明したほか、第4次産業革命に対応するための韓国政府の政策も伝えた。
青瓦台(大統領府)は「文大統領の今回の会合出席で、ASEM創設加盟国であり、ASEM協力強化を主導する模範的寄与国としての韓国の地位を向上させた」とし、「国際懸案においてのASEM連携性強化に対する韓国政府の意志を改めて明確にする契機になった」と評価した。
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