李容浩氏(左)は先月26日にニューヨークでポンペオ氏と会談した=(EPA=聯合ニュース)
李容浩氏(左)は先月26日にニューヨークでポンペオ氏と会談した=(EPA=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮内部向けメディアの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は2日、国連総会を舞台とした李容浩(リ・ヨンホ)外相の活発な外交活動を報じた一方、米国、日本と外相会談を開催したことには言及せず、その背景が注目を集めている。

 

 同紙は、李氏が国連総会に合わせ中国やロシア、スイス、カザフスタン、スウェーデンなどさまざまな国の外相と会ったと報道した。だが、李氏がニューヨークで先月26日(米東部時間)にポンペオ米国務長官、日本の河野太郎外相とそれぞれ会談したことは伝えなかった。米国、日本とのデリケートな関係を考慮したためとみられている。

 米国とは2回目の朝米(米朝)首脳会談開催を目指し、非核化と「相応措置」を巡り激しい交渉を繰り広げている最中だ。李氏とポンペオ氏の会談はその中間段階と位置付けられ、まだ住民に伝えるほど機が熟していないと判断したようだ。

 北朝鮮はこの日、外部向けメディアである朝鮮中央通信の論評で、朝鮮戦争の終戦は非核化措置と交換する「取引対象」ではないと主張し、「米国が終戦を望まないならば、われわれも強いてこれに執着しない」としたが、労働新聞はこれを掲載しなかった。

 日本との関係でも、今回の国連での接触など水面下で動きがあるものの、北朝鮮は表向きには謝罪や賠償など過去の清算が優先だとの立場を貫いている。労働新聞はこの日の別の記事で、過去の清算を日本に重ねて要求した。


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