李氏が乗った中国国際航空機がケネディ国際空港に到着した。儀典・警護用の車両が待機している=25日、ニューヨーク(聯合ニュース)
李氏が乗った中国国際航空機がケネディ国際空港に到着した。儀典・警護用の車両が待機している=25日、ニューヨーク(聯合ニュース)
【ニューヨーク聯合ニュース】北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が25日午後(米東部時間)、米ニューヨークを訪問した。29日に国連総会で一般討論演説を行う予定だ。ポンペオ米国務長官との会談があるかどうかも注目される。

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 李氏は中国・北京出発の中国国際航空機でニューヨークのケネディ国際空港に到着した。駐機場には10台前後の車両が待機しており、李氏はここから警察車両に護衛されながら空港を後にした。

 これは、北朝鮮の要人として5月末にニューヨークを訪問した金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長並みの待遇だ。今回の国連総会は朝鮮半島情勢を巡る外交の重要な舞台として世界が注視するだけに、通常以上の待遇になったとも解釈できる。

 空港を出た李氏は国連本部向かいのホテルにチェックインした後、その近くにある北朝鮮の国連代表部で1時間ほど過ごした。こうした移動の際、報道陣の質問には一切答えなかった。

 李氏は29日に予定された国連総会での一般討論演説では、米国を直接刺激するような発言を控えるとみられる。6月の史上初の朝米(米朝)首脳会談以降、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)とトランプ米大統領の間で融和的なメッセージが交わされているため。トランプ氏は25日の一般討論演説で、北朝鮮がミサイル発射と核実験を行っていないことに触れ、「金委員長が取った措置と彼の勇気に感謝する」と述べている。

 ただ、李氏は演説で、北朝鮮がこれまで米国に要求し続けてきた朝鮮戦争の終戦宣言と北朝鮮に対する制裁緩和の必要性を積極的に訴えると予想される。北朝鮮の朝鮮半島非核化の意志を改めて打ち出す可能性もありそうだ。

 また、2回目の朝米首脳会談の開催が見込まれる中、李氏がニューヨーク滞在中にポンペオ氏と会うかどうかも関心を集める。李氏のニューヨーク入りは一般討論演説の4日前で、昨年の国連総会出席時に比べると1日早い。ポンペオ氏は国連総会を機にした李氏との会談を北朝鮮に提案したと、19日に明らかにしている。

 また、トランプ氏は24日にニューヨークで韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談などをした際、2回目の朝米首脳会談の開催時期と場所が近く発表されるだろうと述べた。李氏とポンペオ氏の会談が首脳会談開催への鍵となる可能性がある。

 李氏はニューヨーク滞在中、グテレス国連事務総長に会うほか、北朝鮮の友好国との2国間会談を行うとみられる。文大統領に同行している康京和(カン・ギョンファ)韓国外交部長官との接触有無も注目される。


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