外交部によると、拉致された韓国人は現地企業に勤務する60代序盤の男性で、長期間、リビア現地に滞在していることが確認された。この企業の関係者が同日の午前8時55分ごろ、「武装兵らが会社施設に侵入し物品を強奪、職員らを連れ去った」と通報したという。
駐リビア大使館は通報を受けた直後、大使と公館職員2人を派遣。また、大使を班長とする現地非常対策班を稼動し、リビア外交部および内務部など関係当局に接触して事件解決に向けた協力を要請した。
外交部も事件発生当日の午後9時、関係部署間の対策会議を緊急開催し、国民の所在を確認、安全な帰還を目指し方案を協議した。その後は24時間体制で対応にあたっている。
そんな中、リビアの有力メディア「218ニュース」はフェイスブックを通して被害者とみられる人物の動画を公開した。映像には、自身を韓国人だと話す男性1人とフィリピン国籍だとする男性3人が登場し、助けを求めている。韓国人とみられる男性は、英語で「大統領、どうか助けてください。私の祖国は韓国」と話した。映像からは、武装勢力の一員と推定される人物が銃を持って側に立つ姿が確認できる。
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