昨年開催されたASEAN地域フォーラムに出席した康京和長官=(聯合ニュース)
昨年開催されたASEAN地域フォーラムに出席した康京和長官=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は31日から8月5日までシンガポールを訪問し、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の各会合に出席する。 康長官は8月3日に韓国・ASEAN外相会議と韓国・メコン外相会議、4日にはASEANプラス3(韓中日)外相会議、東アジア首脳会議(EAS)外相会議、ASEAN地域フォーラム(ARF)外相会議などに出席する。 外交部の当局者は「今回のASEAN関連会合で(新南方政策など)われわれの政策基調に対するASEANと各加盟国の支持を高め、再確認することを期待する」とし、「来年も韓国・ASEAN特別首脳会議の開催についてASEANと協議し、実質的コンセンサスを形成していく」と説明した。  8月1、2日には康長官と参加国外相との2カ国会談や小規模な多国間会談が集中的に開催される見通しだ。韓国は現在、北朝鮮や周辺4カ国(米中日ロ)、マレーシアなど15カ国との2カ国外相会談を推進している。 北朝鮮も5~6カ国との会談開催を進めていると伝えられた。 この当局者は「(われわれは)北との外相会談を望んでいる」とした上で、「日程は決まっていない」と説明した。 2回にわたり行われた南北首脳会談とシンガポールで行われた朝米(米朝)首脳会談以降、北朝鮮非核化を巡る交渉が進んでおり、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が出席するARFとこの前後に開かれる主要国との2カ国会談は、今後の非核化のプロセスにおいて大きな意味を持つ。 特に南北、朝米、南北米、南北米中の外相会合が実現した場合、北朝鮮が求める朝鮮戦争の終戦宣言に関する議論に弾みがつくかにも関心が集まる。 この当局者は、今回の会議を機に南北米中の4者が終戦宣言について議論する可能性に関しては、そのような動きは推進されていないとして否定的な見解を示した。 シンガポールでの外交戦の結果は、4~5日に発表が予想されるARFの議長声明に反映される。過去に北朝鮮の挑発に対する非難のレベルを巡って駆け引きが行われたのとは異なり、今回は大きな摩擦はなく、南北首脳会談での板門店宣言と朝米首脳会談後の共同声明を歓迎し、南北・朝米対話を支持する立場が盛り込まれる可能性が高い。 ARFは1994年、域内の政治・安全保障問題を議論するために創設されたASEAN拡大外相会議(PMC)を母体に発足した。フィリピン、ベトナム、タイ、ラオスなどASEAN10カ国と韓国、米国、日本、中国、ロシアなど対話相手10カ国をはじめ、北朝鮮やモンゴルなど計27カ国・機関が参加する。 北朝鮮核問題などの朝鮮半島情勢や中国が軍事拠点化を進める南シナ海問題、テロ・暴力的過激主義への対応などが議題とされ、北朝鮮が参加するASEAN域内唯一の多国間協議体であることから、南北の外交戦の舞台にもなった。
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