記者会見で発言する金鉉宗氏=8日、ニューデリー(聯合ニュース)
記者会見で発言する金鉉宗氏=8日、ニューデリー(聯合ニュース)
【ニューデリー聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領に同行してインドを訪れている産業通商資源部の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)通商交渉本部長(次官級)は8日(現地時間)、ニューデリーで記者会見し、「最近の米中の貿易摩擦を踏まえると、今はインド(市場)に参入してチャンスをつかむことが重要だ」と述べた。米中の貿易戦争に対する韓国政府の立場を問われ、答えた。 金氏は「文在寅政権はG2(米中)によるリスク緩和のため、ネクスト・チャイナとして注目を集める東南アジア諸国連合(ASEAN)とインドを周辺4強(米中日ロの4大国)に準じるパートナーに格上げし、新たな協力関係を築こうとしている」と強調した。 また、インドの成長は始まったばかりだとし、「7年後には世界最大の人口大国になるだろう。人工知能(AI)技術も世界2位に浮上するなど、第4次産業革命をリードしていく潜在力がある」と評価した。インドとの経済協力について、具体的には製造業での協力とインフラ市場参入が重要だと強調した。 インドやASEAN市場を巡り、中国、日本との競争が激しさを増しているとも指摘した。金氏は、中国は自国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)を通じ、広域経済圏構想「一帯一路」の一つの軸である海上シルクロード構築に向けASEANと事業を推進中だと説明。日本も電機・電子、自動車などでASEANへの供給チャンネルを完備し、政府開発援助(ODA)を通じてインドやASEANの開発に寄与したと述べた。 日本がASEANとの包括的経済連携協定に加え、ASEAN10カ国のうち7カ国と2国間経済連携協定を結んでいることを挙げ、「一方の韓国は(ASEAN諸国のうち)ベトナム、シンガポールのほかは2国間FTA(自由貿易協定)を結んでおらず、インドとの関係はその重要性に比して重点を置いていなかった」と指摘した。
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