ワシントンに到着した文大統領(中央一番下)と、随行する鄭国家安保室長(下から3人目)=21日、ワシントン(聯合ニュース)
ワシントンに到着した文大統領(中央一番下)と、随行する鄭国家安保室長(下から3人目)=21日、ワシントン(聯合ニュース)
【ワシントン聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)は21日、「朝米(米朝)首脳会談は99.9%実現するとみている」と述べ、このところ北朝鮮が韓米への揺さぶりを強める中でも朝米首脳会談は予定通り行われるとの見解を示した。ただ、「さまざまな可能性があり得るため、備えている」とも言い添えた。鄭氏は米ワシントンで22日(米東部時間)に韓米首脳会談に臨む文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領に随行しており、現地に向かう大統領専用機内で記者団にこのように述べた。

 文大統領とトランプ米大統領との会談は4回目となる。鄭氏は「会うことが目的でなく、その後の状況をどう導いていくかについて首脳レベルで率直に意見交換することが主な目的」とし、そのため会談の形式も2人きりで対面し十分に意見を交わす時間を取れるようにしたと説明した。両首脳がどのような話を交わすか、自分たち随行員も予測できない状況としながら、それがこの会談の利点になるとの見方を示した。

 会談の議題に関し、「6月12日の朝米首脳会談をいかにして成功裏に終え重要な合意に達せられるか、その合意をどう履行していくかに対し、虚心坦懐(たんかい)に話し合うだろう」と述べ、この二つの目標到達に向けた両首脳のアイデア共有を期待した。会談前の事前調整はあえて行わなかったという。

 北朝鮮が韓国と米国の双方に対しけん制、警告する態度を取り始めたことについて問われると、「北側の立場でわれわれが理解するという方向性で、よくよく考えている」と答えた。非核化ロードマップ(行程表)を巡る朝米交渉の際に北朝鮮の立場をより反映する方向で、韓米首脳が今回すり合わせることを示唆した発言といえそうだ。

 鄭氏は「韓米はあらゆる情報を共有するなど、緊密に連携している」と強調。「われわれが望む方向へと北が進むよう、(韓米間で)どう協力し、何をすべきか多様な議論が実務レベルであり、今回は首脳レベルで良い話が多くあるだろうと期待する」と述べた。

 一方、トランプ大統領が20日(日本時間)の文大統領との電話会談で、北朝鮮が態度を硬化させた背景を問いただしたとする米紙ニューヨーク・タイムズの報道に関し、鄭氏は「私は会談の場にいたが、そうした内容はまったくなかった」と否定した。トランプ氏が参謀に朝米首脳会談の必要性を尋ねているとの報道についても、「私たちが国家安全保障会議(NSC)で協議する際や韓米首脳の電話会談の雰囲気として、そうした感触はまったくなかった」と答えた。


Copyright 2018(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0