「板門店宣言」に署名する文大統領(右)と金委員長(聯合ニュースTV提供)=(聯合ニュース)
「板門店宣言」に署名する文大統領(右)と金委員長(聯合ニュースTV提供)=(聯合ニュース)
【高陽聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は27日、軍事境界線がある板門店の韓国側施設「平和の家」での会談後に「朝鮮半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店宣言」の共同発表を行い、首脳会談を定例化することで合意した。 今回の合意は南北間交流・協力の拡大の可能性を広げると同時に、首脳間合意を誠実に履行するための道筋を付けたものと受け止められる。 両首脳はまた「定期的な会談と直通電話(ホットライン)を通じて民族の重大事を随時、真摯(しんし)に議論し、信頼を固め、南北関係の持続的な発展と朝鮮半島の平和と繁栄、統一に向けた良い流れをさらに拡大していくために共に努力する」と宣言。今年の秋に文大統領が平壌を訪問することでも合意した。 訪朝が実現すれば、文大統領は2回以上南北首脳会談を行う初の大統領になる。 就任して1年に満たない文大統領の任期は4年以上残っており、今年の秋に金委員長と2回目の首脳会談が行われる場合、退任までにさらに数回南北首脳会談の開催が可能な見通しだ。 文大統領は「板門店宣言」に署名した後に発表した談話で、「われわれは主導的にわが民族の運命を決定していくが、国際社会の支持と協力のために共に努力することにした」とし、「互いに対する堅固な信頼で平和と繁栄、統一のために定期的会談と直通電話で随時議論する」と強調した。 南北関係の改善を持続的に推進するためには首脳間の緊密な疎通が不可欠であることから、文大統領は首脳会談の開催前から会談の定例化について特に関心を示してきた。 これまで南北は親書の交換や特使の派遣など、複雑で儀礼的な形式でやりとりしてきた。 この過程で、特使の格や訪問形式など本質的な内容ではない部分で誤解が発生したこともあり、軍事衝突の危機のような一触即発の状況では迅速な意思疎通の手段がなく、安定的な状況管理が不可能だとの指摘が出ていた。 だが南北首脳会談が定例化すれば、重要な懸案に関して不必要な誤解を防ぎ、意思決定も迅速に行えるようになるとみられる。 2007年の南北首脳会談の際に首脳会談準備委員長を務めた文大統領は、当時から首脳会談の定例化を強く主張していた。 11年に発刊された自叙伝「文在寅の運命」で、文大統領は当時発表された北朝鮮との実務合意文について「われわれが欲を出したことがほとんど盛り込まれたが、一つだけ漏れたことがあったとすれば首脳会談の定例化だった」と記した。
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