取締役会後に取材に応じる権五俊氏(イートゥデー提供)=18日、ソウル(聯合ニュース)
取締役会後に取材に応じる権五俊氏(イートゥデー提供)=18日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の鉄鋼最大手ポスコの権五俊(クォン・オジュン)会長が18日午前の取締役会で突如辞意を伝えたことに、同社社員は大きな衝撃を受けた。広報部署さえも取締役会の開催を報道で知り、朝から事実確認に追われた。 ポスコは取締役会後、後任の選任手続きを詳細に説明する報道資料を出したが、権氏の辞任理由については健康問題を挙げただけだった。 政府の圧力があったとする一部の見方について、対外的には「全く関連はない」と強調しているが、政権が代わるたびにトップが辞める前例がまたも繰り返され、社内には「現政権もこうとは思わなかった」と失望する雰囲気が漂っている。文在寅(ムン・ジェイン)現政権は朴槿恵(パク・クネ)前政権の民間企業に対する不当な政治権力の行使を批判してきただけになおさらだ。 ポスコの経営実績が大きく回復したさなかでの辞任表明は、周囲を一層驚かせた。同社は権氏の就任前、2000年代後半から拡大した新規投資事業でなかなか成果を出せず、7兆ウォン(約7030億円)を超えていた年間連結営業利益が2兆ウォン台半ばまで落ち込むなど設立以来最悪の経営危機に陥っていた。 14年3月に就任した権氏は大々的な構造調整を成功させ、同社は17年の営業利益が前年比62.5%増の4兆6218億ウォンに回復した。権氏の本来の任期は20年3月までだった。
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