北京に到着した正恩氏夫妻(左)=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
北京に到着した正恩氏夫妻(左)=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
【ソウル、瀋陽聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が25~28日に中国を訪問した際、自身が平壌で乗っている専用車を特別列車に乗せて持ち込んだとみられることが分かった。

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 中国と北朝鮮の国営メディアが28~29日に公開した訪中時の写真や映像では、正恩氏夫妻が26日に宿泊先の北京・釣魚台国賓館に到着した際、黒いベンツから降りる場面が確認できる。

 ナンバープレートのないこの車は、正恩氏が普段北朝鮮で乗っているベンツSクラスの防弾仕様リムジンと同一の車両とみられる。

 また、北京市内で数十台のオートバイに護衛されて走る写真や、27日に北京の釣魚台で正恩氏夫妻が中国の習近平国家主席夫妻との昼食会の後、乗用車の後部座席から外に向かって手を振りあいさつをする場面にもベンツが登場する。

 写真と映像に登場するベンツには、北朝鮮の国務委員長の象徴である金色の国章がついている。これは2月に来韓した正恩氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が文在寅(ムン・ジェイン)大統領に手渡した、正恩氏の親書が収められたファイルにある紋章と同じように見える。

 また、北京で正恩氏夫妻が乗っていたベンツの外観や全長、タイヤのホイールの形も正恩氏が北朝鮮で政治行事などの際に乗っている車と同じだと把握された。

 正恩氏の父の故金正日(キム・ジョンイル)総書記も、2006年と10年の訪朝当時に北朝鮮から持ち込んだベンツに乗っていたと伝えられた。

 正恩氏の移動手段については、ベンツ以外に今回の訪中で使用した特別列車も話題を集めた。

 高所恐怖症だった正日氏と異なり正恩氏は飛行機に関心が高く、自ら飛行機を操縦する姿が北朝鮮メディアで紹介されたこともあり、訪中時には航空便を利用する可能性が提起されていたためだ。

 これに対し、北朝鮮消息筋は「正恩氏自身は航空便を利用するのに問題がないが、父親の金正日総書記の前例を踏襲し、最大2日間をかけて列車で移動すれば世界のメディアの関心を引くことができるという点も特別列車に乗った理由とみられる」と説明した。


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