来韓したGM幹部(コラージュ)=(聯合ニュースTV)
来韓したGM幹部(コラージュ)=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】米ゼネラル・モーターズ(GM)で海外事業部門を総括する同社幹部が経営難の韓国子会社、韓国GMの労働組合に対し、資金繰り難による倒産の恐れに言及しながら賃上げなど団体交渉の早期の暫定合意を求めたことが27日、分かった。

 業界や韓国GMの関係者によると、26日に来韓したGM幹部は同日に韓国GM労組と非公開で話し合い、「韓国政府はわれわれが4月20日ごろまでには経営再建案を確定して提示することを望んでいる」と述べた。3月末までに労使の賃上げ交渉が暫定合意にも至らなければ4月20日までに再建案をまとめるのは難しいとした上で、「再建案を提示できなければ、政府や(政府系金融機関で韓国GM株を保有する)韓国産業銀行の支援も期待することができず、資金繰りに行き詰った現在の状況では不渡りを出しかねない」と指摘した。

 また、4月末までに6億ドル(約634億円)程度の資金を調達する必要があると言及し、3月中に妥結には至らないとしても賃上げ交渉の暫定合意に協力してほしいと呼び掛けたようだ。

 6億ドルは早期退職に対する慰労金の財源を指すとみられる。韓国GMは早期退職者を募り、今月2日までに約2600人の社員が応じた。4月末までに慰労金を支給しなければならない。

 また、7000億ウォン(約690億円)の借入金の返済期限が3月末に迫っており、さらに4月8日までに9880億ウォンの債務も返済期限を迎える。そのほとんどがGM本社やグループ会社からの借入金とされる。

 同幹部は27日に産業銀行や政府の関係者と会い、あらためて協力と支援を申し入れるとみられる。


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