【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)は27日、定例の金融通貨委員会を開き、政策金利を市場の予想通り年1.50%で据え置いた。昨年11月に6年5カ月ぶりの利上げに踏み切って以来、今年1月に続き2度目の据え置きとなった。米連邦準備理事会(FRB)が来月利上げすれば、韓米の金利は約10年ぶりに逆転する。 韓銀はこの間、追加利上げは成長と物価の流れを慎重に見極めて判断する姿勢を繰り返し示してきた。何より、今年も3%台の成長率が見込まれるものの、物価の上昇は鈍く、景気は期待したほど上向かない。1月の消費者物価上昇率は前年同月比1.0%で17カ月ぶり低水準となった。 景気の先行き不透明感は強まっている。米国が保護貿易主義を強めることで韓国経済の成長の源である輸出が打撃を受けると懸念されており、米ゼネラル・モーターズ(GM)の韓国子会社、韓国GMの国内工場閉鎖などが重なり雇用の見通しも明るくない。 低金利政策が膨らませた1450兆ウォン(約144兆円)を超える家計債務(個人負債)も、利上げに慎重な判断を必要とする要因だ。 一方で、米国が利上げペースを加速させるとの観測が韓銀の背中を押している。米FRBが市場の予想通り来月利上げすれば、金利は2007年8月以来、米国が韓国を上回ることになる。金利の逆転がすぐに資本流出につながるわけではないが、金利差が広がれば韓国経済への負担も増しそうだ。 米国の利上げは当初、今年2~3回と予想されていたが、近ごろ雇用指標などが好調なことから3~4回との見通しが広がっている。 韓銀は今年、1~2回利上げすると見込まれている。次回の利上げは李柱烈(イ・ジュヨル)現総裁に代わる新たな総裁が就任する直後の4月は厳しく、早ければ5月、または7月と予想される。米国の利上げを重要な要因と見なしつつも、成長と物価、マクロ経済や金融市場の動向などを総合的に考慮して金利を決定するとしている。
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