東京に居住していた元従軍慰安婦の宋神道さん死去…生存者32人に

日本政府を相手に訴訟請求していた元日本軍従軍慰安婦、宋神道（ソン・シンド）さん（享年95）が死去した。

　韓国の市民団体「韓国挺身隊問題対策協議会」（挺対協）は19日、日本に居住していた宋さんが去る16日午後2時ごろ、東京で老衰のため亡くなったと明らかにした。

　挺対協によると宋さんは1922年に忠清南道で生まれ、満16歳のときに中国で慰安婦としての生活を強いられた。解放後、行く場所のなかった宋さんは「結婚して日本に行こう」という日本軍人と日本に渡ったが、すぐにその軍人は去って行った。その後、在日韓国人男性と出会い、日本に居住していたと伝えられた。

　生前、宋さんは日本政府を相手に謝罪と賠償を求める訴訟を起こしていた。1993年に提訴し、2003年に最高裁で敗訴が確定した。

　一方、韓国政府に登録されている元従軍慰安婦239人中、生存者は32人となった。