政府庁舎で記者会見するIMFの関係者=14日、ソウル(聯合ニュース)
政府庁舎で記者会見するIMFの関係者=14日、ソウル(聯合ニュース)
【世宗聯合ニュース】国際通貨基金(IMF)は14日、ソウルの政府庁舎で会見を開き、1日から韓国政府などと進めた協議結果を発表した。IMFは今年の韓国の国内総生産(GDP)成長率見通しを3.2%とし、0.2ポイント上方修正した。 先月発表した世界経済見通しでは今年と来年の成長率見通しをそれぞれ3.0%としていた。 IMFは「韓国の短期的な見通しは地政学的な緊張が高まったにもかかわらず改善されている」とし、「経済成長は2016年下半期の鈍化以降、今年に入ってからは回復傾向を見せている」と指摘した。 経常収支の黒字規模は今年のGDPの5.6%と予想し、家計債務(個人負債)は金融安定のリスク要因だが、現時点では政策が効果を出していると評価した。 ただ韓国経済は構造的な問題により、堅調で持続可能な長期成長に戻れなくなっていると説明した。 IMFは「潜在成長率は1990年代初期の7%から3%以下に下落した」とし、その理由として人口構造の変化や生産性の伸び悩み、所得の二極化、機会の不平等などを挙げた。 経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で著しく高い高齢者の貧困率、若者の失業問題、不充分なセーフティーネット、大企業と中小企業の二重構造などがこのような不平等を引き起こす主な原因と分析された。 これらの問題を改善するためには、拡張的な財政と緩和的通貨政策の基調を維持しなければなければならないと勧告した。また成長の勢いがある現時点から正規雇用の柔軟性拡大をはじめとする労働市場の構造改革を推進しなければなければならないと指摘した。
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