【ソウル聯合ニュース】21日に閉幕する釜山国際映画祭(BIFF)を中心に、韓国で日本映画に対する注目が再び集まっている。 今年の映画祭には75カ国・地域の約300作品が招待され、そのうち日本映画は41作品で最も多く、評判も上々だ。 映画祭後も日本映画に対する注目は続く見通しで、25日からシネマコンプレックス(複合型映画館)大手CJ・CGVで単独公開される月川翔監督の「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」は公開前から話題になっている。12日に公開された三木孝浩監督の「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」は8万人の観客を動員している。河瀬直美監督の「光」も11月に公開される予定だ。◇第2の「君の名は。」狙う これまで日本映画は韓国であまり人気がなく、毎年500作品以上公開されるものの、観客動員数10万人を超えた作品は少ない。  韓国映画振興委員会の統計によると日本映画は昨年559作品公開されたが、全体の観客数に占める割合は1.6%にとどまった。 だが今年は468作品が公開され、約672万人を動員、全体に占める割合は3.8%まで上がった。新海誠監督のアニメーション映画「君の名は。」が今年のはじめに公開され、367万人を動員する大ヒットを記録したことが影響した。 ある映画輸入会社の関係者は「日本映画は輸入価格が相対的に低く、マニア層もいるため、輸入は着実に続いている」とし、「特に『君の名は。』以降、各社が先を争って日本映画を買い入れている」と伝えた。◇恋愛映画が人気 韓国で人気を呼んだ日本映画は恋愛物が多い。岩井俊二監督の「Love Letter」は1999年の公開当時に140万人を動員し、2013年と16年にも再度公開されるほど人気が高い。その後も「冷静と情熱のあいだ」(2001年、22万人)、「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年、43万人)、「いま、会いにゆきます」(2005年、17万人)などが反響を呼んだ。 映画輸入会社のメディアキャッスルの関係者は「日本の恋愛映画には愛と死、過ぎ去った時間に対する懐かしさなど、韓国の観客が好む情緒が含まれている」と説明した。 一方で、韓国では犯罪やバイオレンス、ホラーなどのジャンルが人気で、恋愛物はほとんど製作もされていない。  チョン・ジェウン監督が12年ぶりにメガホンを取った恋愛映画「蝶の眠り」は日本で撮影された。アルツハイマーにかかった50代の女性作家を中山美穂、韓国人留学生をキム・ジェウクが演じた。 同作品の製作会社の代表は「当初チョン監督が韓国語でシナリオを書いた。そのシナリオを持って投資家を捜したが、誰も検討さえしなかった」とし、そのため背景を日本に変えて日本で撮影したと説明した。同作品は来年5月に韓国と日本で同時公開される。 映画評論家のユン・ソンウン氏は「テレビドラマで恋愛物があふれているため、映画館では恋愛映画を見ないのだと思う」とし、「ただ外国映画の恋愛物でヒット作が出るのを見れば恋愛物の市場は変わらずに存在する」と話した。
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