「南朝鮮のかいらいはわれわれの主敵」とのスローガンが掲げられた北朝鮮の資料館=21日、ソウル(朝鮮中央テレビ=聯合ニュース)
「南朝鮮のかいらいはわれわれの主敵」とのスローガンが掲げられた北朝鮮の資料館=21日、ソウル(朝鮮中央テレビ=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮で行われている思想教育の現場で韓国を「主敵」とするスローガンが掲示されていることが分かった。 北朝鮮の朝鮮中央テレビで20日に放送された思想教育のための資料館を紹介する番組で、「南朝鮮のかいらい(韓国)はわれわれの主敵」というスローガンが映し出された。同番組は先月29日に初めて放送され、今回再放送された。 また「われわれの最高尊厳と体制に対する極悪非道な挑戦」「変わらない吸収統一の野望」などと書かれた文章や関連写真も確認された。 北朝鮮では米国をはじめとする北朝鮮に敵対的な国のほか、資本家などとの闘争の必要性を説く「階級教養」と呼ばれる思想教育が行われている。階級教養が行われる資料館で北朝鮮にとって韓国が「主敵」という表現が使われるのは異例。これまでは米国が主な敵とされていた。北朝鮮がこのような表現を別の場所でも使用しているかについては分かっていない。 一方、朝鮮労働党の機関紙、労働新聞は19日、「民族の主敵をしっかりと見分けなければならない」というタイトルの論説を掲載し、「わが民族の主敵は米国」と主張した。  韓国の国防白書では1995年に初めて北朝鮮を主敵とし、2000年までこれを維持。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代の2004年の国防白書以降は、「直接的な軍事脅威」「現存する北の軍事的脅威」などの表現に変わり、李明博(イ・ミョンバク)政権時代に発表した2010年版国防白書では「敵」という表現が初めて使われ現在も使われている。
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