インタビューに答える都鍾煥長官=(聯合ニュース)
インタビューに答える都鍾煥長官=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国文化体育観光部の都鍾煥(ト・ジョンファン)長官は聯合ニュースとのインタビューで、北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)級「火星14」の発射実験で朝鮮半島の緊張が高まる中でも、北朝鮮の平昌冬季五輪参加など南北のスポーツ交流を目指し努力を続ける意向を明らかにした。また、開催まで200日を切った平昌五輪に対する国内外からの関心と期待を高めるために、政府主導で総力を挙げるとの考えも強調した。 インタビューで都長官は「南北関係には現実的な軍事的対峙(たいじ)が存在しており、ICBMの発射や米国の最新鋭地上配備型迎撃システム『高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)』の(韓国への)配備で(スポーツ交流のための)全ての努力が一瞬で水の泡になるかもしれず、残念だ」と述べた。 しかし、「いつも軍事的緊張が最高潮に達した後に解消され、残りの問題も解決されるのが長い間繰り返されてきた南北関係であるため、最後まで(南北交流のための)努力をしなければならない」と指摘した。 都長官は「南北合同チームなどのための議論がこれまで数十回あったが、実際に合意したのは2回だけで、うまくいかないことの方がずっと多かった。合意しても(政治・軍事的理由で)流れる場合も多かった」とし、「それでも合意のために接触し、努力する過程自体が重要だ」と強調した。 来年の平昌五輪への北朝鮮選手団の参加も、国際オリンピック委員会(IOC)に窓口を一本化して引き続き推進していると明らかにした。 都長官は「IOCも基本的に北を参加させなければならないとの立場だ」とし、「南側(韓国)が性急に乗り出すと全責任を負わなければならない状況になるかもしれず、さまざまな突発状況が起こる可能性もあるので、これを全体的に見ながら計画を立てて丁寧に行おうということだ」と説明した。 パラリンピックについては、IOC以外に韓国内のチャンネルを通じても北朝鮮選手団の参加を推進中だが、都長官は「北の選手らが非常に(韓国に)来たがっている」と伝えた。 平昌五輪での南北スポーツ交流の口火を切るべく、他の競技でも交流の議論が進んでいる。 都長官は「(韓国主導の)ワールドテコンドー演武団の9月の北での公演について、先月も趙正源(チョ・ジョンウォン)総裁が北の張雄(チャン・ウン)IOC委員とスイスで会談した」と述べた。張氏は北朝鮮が主導する国際テコンドー連盟(ITF)の名誉総裁を務めている。 都長官は、10月に江原道・楊口で開かれる重量挙げのアジア選手権に北朝鮮選手が参加することについても「引き続き議論が進んでいる」とし、「北が主にメダルを獲得する競技であり、参加する可能性が相当高いとみている」と予測した。 インタビューで、都長官は平昌五輪を話題化する上での課題についても考えを示した。 都長官は「五輪100日前と聖火リレーのイベントが、盛り上げのための重要なきっかけになると考える」とし、「聖火の採火のためにギリシャ・アテネに行き、行事のたびに大統領が平昌に向かうなど、江原道と組織委員会だけでなく政府が直接動く」と述べた。 競技場の大会後の活用計画については、関連企業やスポーツ界、民間の専門家が参加するタスクフォース(TF)などを通じて持続可能な運営策を講じるとした。
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