中国人観光客の減少で旅行収支が悪化している(イメージ)=(聯合ニュースTV)
中国人観光客の減少で旅行収支が悪化している(イメージ)=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)が3日発表した国際収支(速報値)によると、6月の経常収支は70億1000万ドル(約7766億円)の黒字だった。2012年3月から64カ月連続の黒字で最長記録を更新しているが、黒字幅は前年同月の58.0%にとどまった。上半期(1~6月)の黒字も362億7000万ドルと、前年同期(516億9000万ドル)から154億2000万ドル縮小した。サービス収支の157億4000万ドルの赤字が響いた。旅行収支と輸送収支が悪化したためで、サービス収支の赤字は2016年下半期を上回り半期ベースで過去最大を更新した。 上半期の旅行収支の赤字は77億4000万ドルで、2007年下半期以降で2番目の大きさとなった。特に6月は13億9000万ドルと、中東呼吸器症候群(MERS)流行の打撃が大きかった2015年7月以来の高水準だった。在韓米軍への米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」配備に反対する中国からの観光客が急減したためだ。同月に韓国に入国した中国人は前年同月比66.4%減の25万5000人と集計された。 また、上半期の輸送収支の赤字も22憶8000万ドルで過去最悪となった。韓国の海運大手だった韓進海運の経営破綻の影響が続いているとみられる。 一方、上半期の商品収支(貿易収支に相当)の黒字は583億5000万ドルだった。前年同期に比べ41億4000万ドル減少。韓国銀行は「設備投資の機械類の導入と原油などエネルギー類の単価上昇で輸入が増え、商品収支黒字が減少した」と説明した。それでも上半期ベースでは過去2番目の大きさだった。輸出で半導体とディスプレーが善戦した。 6月の給与・賃金と投資に伴う利子や配当を差し引きした所得収支は5億5000万ドルの黒字だった。配当金関連の所得収支が悪化するなどして前年同月からほぼ半減した。
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