今月10日、鄭鉉栢(チョン・ヒョンベク)女性家族部長官(右)が「ナヌムの家」を訪問した際、鄭氏と手を取り合う金君子さん(左)=(聯合ニュース)
今月10日、鄭鉉栢(チョン・ヒョンベク)女性家族部長官(右)が「ナヌムの家」を訪問した際、鄭氏と手を取り合う金君子さん(左)=(聯合ニュース)
【広州聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者、金君子(キム・グンジャ)さんが23日、老衰のため、韓国人被害者が共同生活を送る施設「ナヌムの家」(京畿道広州市)で死去した。91歳。韓国政府に登録された慰安婦被害者239人のうち生存者は37人に減った。 ナヌムの家によると、金さんは1926年に江原道・平昌で生まれ、10代初めに両親を亡くした。その後、親戚の家で生活していたが、1942年に中国吉林省・琿春の慰安所に連行され1945年に日本の植民地支配から解放されるまで苦難を強いられた。 慰安所での3年間、7回も自殺を図った。何度も脱出を試みたが失敗し、そのたびに殴られた。暴行で鼓膜が破れた左耳は一生聞こえないままだった。 金さんは2007年2月、米下院の公聴会で自らの経験を証言した。「(日本の植民地支配からの)解放後、38日間歩いて祖国に戻った。慰安所で1日に40人以上の相手をさせられ、死なない程度に殴られた」と語った。 金さんは生前、 非営利公益財団やナヌムの家、カトリック団体などに2億5000万ウォン(約2500万円)を超える寄付を行った。日本政府からの正式な謝罪と正当な賠償を受けることを願っていた金さんは、賠償金も寄付する計画だったという。 また、韓国の市民団体「韓国挺身隊問題対策協議会」が慰安婦問題の解決を求め、毎週水曜日にソウルの日本大使館前で開催する「水曜集会」にも出席し、被害者の実情を訴えた。
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