5月18日、首相官邸で安倍首相(右)と握手を交わす文氏=(聯合ニュース)
5月18日、首相官邸で安倍首相(右)と握手を交わす文氏=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使として先月、日本に派遣された与党「共に民主党」の文喜相(ムン・ヒサン)国会議員は16日のラジオ番組で旧日本軍の慰安婦問題を巡る2015年の韓日合意に触れ、「あえて再交渉するよりは、(両国首脳の)共同宣言で乗り越えられる」との認識を示した。 文喜相氏は「過去に、強制動員を認めた河野談話、植民地(支配)を謝罪した村山談話、(両国関係の)新たな地平を開いた小渕宣言があった」と説明。「近く小渕宣言から20年になるが、その際に両国首脳が(共同宣言を)打ち出せる」と述べた。 河野談話は1993年に当時の河野洋平官房長官が慰安婦問題への旧日本軍の関与を認めて謝罪したもので、村山談話は95年に村山富市首相が過去の植民地支配に対し「痛烈な反省」や「心からのおわび」を表明したものだ。小渕宣言は98年、金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相が結んだ「韓日共同宣言―21世紀に向けた新たなパートナーシップ」をいう。 同氏は「慰安婦問題は人類普遍的な価値の問題であり、被害当事者を排除し、政府間で合意したとしてもそれがどういう意味を持つのか」と指摘し、「歴史は歴史として直視し、賢く前を向いて克服する姿勢で取り組まなければならない」と訴えた。 また、「安全保障や経済、文化など、韓日関係の多大な問題の中で未来志向に進むことができる部分がある」とし、「歴史と未来志向のものを(分ける)『ツートラック』で進む第三の道を選ばなければならない」と強調した。 ただ、同氏の見解は合意の再交渉を主張する党執行部とは異なる。共に民主党の秋美愛(チュ・ミエ)代表は今月12日、安倍首相の特使として来韓した自民党の二階俊博幹事長との会談後、「慰安婦に対する日本の明白な謝罪と慰安婦(合意の)再交渉を求めた」と自身のフェイスブックに書き込み、禹元植(ウ・ウォンシク)院内代表は13日、「再交渉を推進しなければならない」との意向を示した。
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