4月末、デンマークの拘置所で現地紙、エクストラ・ブラデのインタビューに応じるチョン容疑者(同紙HPより)=(聯合ニュース)
4月末、デンマークの拘置所で現地紙、エクストラ・ブラデのインタビューに応じるチョン容疑者(同紙HPより)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権で「陰の実力者」と呼ばれた国政介入事件の中心人物である崔順実(チェ・スンシル)被告の娘、チョン・ユラ容疑者(20)がデンマークから強制送還され、31日午後に韓国に到着する。検察はチョン容疑者を空港で逮捕し、捜査に着手する方針だ。韓国法務部などが29日、明らかにした。 法務部関係者は「デンマーク司法当局との協力の下、送還の手続きを進めている」と説明した。司法当局によると、法務部や検察の関係者5人がチョン容疑者の強制送還のためにこの日出国したという。     韓国の名門女子大・梨花女子大に不正入学したなどとして逮捕状が出されているチョン容疑者はデンマークで1月初旬、不法滞在の疑いで現地警察に拘束され、同国の裁判所が韓国への送還を言い渡した。同容疑者の弁護士は当初、控訴する意向を示していたが、これを断念したため送還が確定した。 チョン容疑者は韓国の空港に到着した時点で逮捕され、ソウル中央地検に連行される見通しだ。梨花女子大への不正入学、サムスングループから受けた不正な支援、崔被告の国内外の隠し財産などが調査対象になるものとみられる。 チョン容疑者は朴槿恵被告と崔被告の関係を最も近い場所で見てきた人物であるため、強制送還されることで国政介入事件の捜査が拡大する可能性もある。両被告は共謀し、サムスンなどの財閥から賄賂を受け取ったほか、崔被告が実質支配した二つの財団に巨額の資金を拠出するよう大企業などに強要したなどの罪で起訴された。 またすでに起訴された国政介入事件に関与した被告らの公判にもある程度影響を与えるものとみられる。 特に起訴内容を全面否認している崔被告については、娘の強制送還が決定したことで態度が変化するか注目が集まる。
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