朴槿恵被告(右)と崔順実被告=(聯合ニュース)
朴槿恵被告(右)と崔順実被告=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】サムスンなどの大企業グループから約束分や未遂も含め592億ウォン(約59億円)の賄賂を受け取った収賄などの罪に問われている韓国前大統領、朴槿恵(パク・クネ)被告が23日、40年来の友人である崔順実(チェ・スンシル)被告と共に法廷に立つ。大統領経験者が被告として裁判に出廷するのは全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)の両元大統領に続き3人目。 ソウル中央地裁はこの日午前10時から、朴被告、共犯として起訴された崔被告、贈賄罪で在宅起訴された韓国ロッテグループ会長の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)被告に対する初公判を行う。 公判準備手続きと異なり、公判には被告が出廷しなければならず、朴被告は3月31日にソウル拘置所に収監されて以来、53日ぶりに人前に姿を現すことになる。 公判ではまず、出廷した被告と起訴された人物が同一であるかどうかを確認するため、裁判官が朴被告に氏名や生年月日、職業、本籍、居住を尋ねる。朴被告は職業を「前大統領」と言うことも、「無職」と言うこともできる。 その後、検察が18件の起訴内容の要旨を説明し、起訴内容に対する被告らの立場を確認する冒頭手続きが行われる。朴被告側は公判準備手続きで起訴内容を全面否認したため、初公判でも同じ立場を示すとみられる。朴被告が自ら無罪を訴えることもあり得る。 朴被告は、崔被告と共謀し、サムスングループから298億ウォン(約束分を含めると433億ウォン)、ロッテグループから70億ウォンの賄賂を受け取り、これとは別にSKグループに89億ウォンの賄賂を要求した罪に問われている。また、崔被告と「共同運営」した文化・スポーツ関連の2財団に資金を拠出するよう大企業53社に強要した罪などにも問われている。 朴被告側はこれまで、崔被告がサムスンから裏金を受け取るなどの不正を働いていた事実を知らず、サムスンから経営権の継承を手助けしてほしいと頼まれたこともないと主張してきた。2財団に資金を拠出するよう大企業に直接要求したこともないと訴えている。 地裁はこの日、朴被告の事件と特別検察官が起訴した崔被告の収賄事件に対する裁判を併合するかどうかを明らかにするようだ。朴被告側は、併合して審理すれば裁判官が朴被告に対し有罪との偏見を持つことになりかねないなどとし、審理を別々に行うよう要求している。
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