党本部で会見を行う文氏=8日、ソウル(聯合ニュース)
党本部で会見を行う文氏=8日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国大統領選は9日に投開票される。主要5政党の候補は大統領選を翌日に控え、公式選挙運動が終了する9日午前0時まで各地を回り、支持を訴える方針だ。 最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補は午前にソウルで記者会見を行った後、支持基盤の弱い南東部の慶尚道を訪問。中部の忠清道を経由してソウルに戻る予定だ。最後の演説は朴槿恵(パク・クネ)前大統領を罷免に追い込んだ大規模な「ろうそく集会」が開かれたソウル都心の光化門広場で行う。文氏は「圧倒的な得票が韓国の新しいスタートを切る力」と訴える。 朴政権で与党だった保守系「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補は午前に釜山で会見後、釜山駅や大邱、大田などで遊説を実施。「左派が崩した韓国の礎をつくり直す」と強調した。朴前大統領の弾劾の無効を主張する「太極旗集会」が開催されたソウル市庁前のソウル広場周辺で最後の演説をし、保守層の結集を訴える予定だ。 中道系「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補はソウル市内の可楽洞農水産物総合卸売市場などで演説。会見を開いた後、科学技術の中心地である大田に移動し、第4次産業革命時代の未来に対応する姿勢をアピールする。安氏は文氏と洪氏を「過去の既得権」と規定し、「あすの大統領選は二大政党の政治構造を革新する選挙になる」と強調した。 保守系「正しい政党」の劉承ミン(ユ・スンミン)候補は午前に大田にある大学のキャンパスなどを訪れた後、ソウルの光化門広場や明洞などで若者らに支持を訴えた。 革新系の少数党「正義党」の沈相ジョン(シム・サンジョン)候補は旧日本軍の慰安婦被害者が共同生活を送るソウル市内の施設を訪問後、若者の街で知られる新村で9日午前0時まで長時間、演説を行う。 各候補陣営間の神経戦も激しさを増している。文氏陣営は堅調な支持率が勝利につながるとの見通しを示しているが、洪氏陣営と安氏陣営はそれぞれ文氏との2強構図になったとして大逆転を狙っている。劉氏陣営と沈氏陣営は死票を減らすことに注力している。 文氏陣営は50%の得票率を期待しているが、現実的には容易ではないとの見方も出ている。宋永吉(ソン・ヨンギル)総括選対本部長はラジオ番組で、「可能なら過半(数以上)を実現したいが、謙虚な姿勢で臨む」と述べた。 一方、洪氏陣営は安氏を上回り、文氏にほぼ追いついたと主張。李チョル雨(イ・チョルウ)総括選対本部長もラジオ番組に出演し「(洪氏の)得票が39%になる場合、文氏は36~37%となり、2~3ポイントの差が出るとみている」との見解を示した。 安氏陣営も自信を示す。金成植(キム・ソンシク)戦略本部長は聯合ニュースに対し、「文氏(の支持率)は30%後半で頭打ちしており、(安氏が)40%以上の得票で勝利できる」と述べた。
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