米原子力空母のカール・ビンソン=(聯合ニュース)
米原子力空母のカール・ビンソン=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓米両軍が3月から実施していた定例の合同野外機動訓練「フォールイーグル」が30日、終了する。通常同訓練が終われば、朝鮮半島の緊張局面は解消されるが、今年は核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射など北朝鮮による挑発の可能性や米原子力空母のカール・ビンソンの朝鮮半島再派遣などで軍事的緊張が続く見通しだ。 韓国軍関係者は同日、「フォールイーグルの全ての日程が予定通りきょう終わる。訓練を総合的に評価する講評を行い、終了する」と述べた。 兵力と装備が実際に運用されるフォールイーグルは先月1日から2カ月間、行われた。今回の訓練には海外からの3600人と在韓米軍を合わせ、約1万人の米兵力が参加した。韓国軍を含めれば約30万人となる。過去最大規模だった前年と同水準だ。 訓練には強力な破壊力を持つ米軍の戦略兵器が多く投入された。 米国側は原子力空母のカール・ビンソンのほか、ロサンゼルス級原子力潜水艦「コロンバス」(満載排水量約7000トン)、長距離戦略爆撃機B1B、最新鋭ステルス戦闘機F35Bなどを派遣し、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への強い警告のメッセージを送った。 さらに、国際テロ組織アルカイダの指導者だったウサマ・ビンラディン容疑者の殺害作戦に加わった米海軍の特殊部隊を含む米特殊戦部隊を派遣し、北朝鮮への圧力を強めた。 これに対抗し、北朝鮮は北東部の豊渓里で6回目の核実験を進める動きを見せたほか、先月19日には新型のICBMエンジン地上燃焼実験を公開し、緊張を高めた。今月15日に平壌で行われた故金日成(キム・イルソン)主席の生誕105年(太陽節)の軍事パレードでは新型のICBMとみられるミサイルを誇示したりもした。 訓練に参加してからシンガポールに向かったカール・ビンソンは太陽節に合わせ、予定を変更して再び朝鮮半島に向かい、緊張は最高潮に達した。 太陽節と朝鮮人民軍創設85年(4月25日)に北朝鮮の挑発はなかったものの、その可能性は依然残っている。米国が再びカール・ビンソンを朝鮮半島近海に派遣したのも、北朝鮮の挑発を抑止するためだ。 韓国軍関係者は「訓練が終わっても、北の挑発可能性に対する韓米両軍の態勢に変わりはない」と強調した。
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