【ソウル聯合ニュース】北朝鮮・朝鮮労働党機関紙の労働新聞などは26日、朝鮮人民軍創建85年の記念日にあたる前日に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の立ち会いの下、砲撃訓練など過去最大規模の「軍合同打撃(攻撃)示威」が実施されたと報じた。 同紙によると、金委員長は25日午前10時ごろ東部の元山飛行場に到着し、黒いベンツに乗って海軍、航空・反航空軍、砲兵隊を閲兵。訓練が行われる砲撃拠点に移動し、この日の計画について報告を受けて実施命令を出した。 同紙が配信した写真を見ると、訓練には爆撃機や戦闘機、複数の潜水艦、大砲などが動員されたことが分かる。同紙は「複数の潜水艦が迅速に潜水し、敵の艦船に強力な魚雷攻撃を加えた」「数キロの海岸沿いに並んだ300門余りの大口径自走砲が一斉に砲門を開いた」などと伝えた。 訓練は、米軍が原子力空母「カール・ビンソン」を中心とする空母打撃群を朝鮮半島近海に向かわせ、北朝鮮への圧力を強めていることに対抗したものと受け止められる。北朝鮮が訓練という言葉の代わりに威力を示すという意味の「示威」を使っていることも、こうした見方を裏付ける。 韓国・慶南大極東問題研究所の金東葉(キム・ドンヨプ)教授は「遠く離れた海上から北にミサイルを撃ち込む艦艇と空襲を行う戦闘機を擁する空母打撃群をけん制すると同時に、先制攻撃を受ければ(韓国の)首都圏や黄海5島などに即座に報復を加えられると脅した格好だ」と説明した。 一方、訓練には国家保衛相(秘密警察トップ)からの解任説が出ていた金元弘(キム・ウォンホン)氏が姿を見せ、注目を集めた。金氏は今月15日に平壌で行われた故金日成(キム・イルソン)主席の生誕105年(太陽節)の軍事パレードにも大将の階級章をつけて現れた。ただ、北朝鮮メディアは金氏の役職名を伝えておらず、国家保衛相に復職したかどうかは不明だ。
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