朝鮮半島に迫るXデー… それでも米国が決断できない理由は「首都圏2500万人」
朝鮮半島に迫るXデー… それでも米国が決断できない理由は「首都圏2500万人」
北朝鮮への先制打撃に関する議論が続いている中、米国がこれを容易に実行できずにいる理由は「韓国首都圏にいる2500万人のためである」とワシントンポスト(WP)が報じた。

 米国が先制打撃というオプションを選択すれば、北朝鮮はこれに対する報復として、非武装地帯(DMZ)にある武器を活用するのは必至だ。この武器は、北朝鮮ミサイルと異なり精密で、米国の同盟国である韓国が大きな被害を受けることは避けられない。加えて、犠牲者の一部は米国人になり得る。韓国に駐屯する米軍だけで2万8000人。北朝鮮の300mm砲弾は、鳥山(オサン)空軍基地を十分に打撃可能である。

 24日(現地時間)、WPによると韓国で服務経験のある米国空軍人カール・ベーカー国際戦略研究所(CSIS)プログラム局長は、このような観測を引用し「これが、米国政府にとって非常に制限的な要素として作用することになる」と明かした。

 WPは、米国本土が最近になって北朝鮮のミサイル脅威に直面しているが、韓国国民は長い間、北朝鮮の在来式戦力の相手だったと指摘。

 北朝鮮軍が火ぶたを切れば、開城から48キロ離れたソウル北部を砲撃することができる。直径が大きな砲弾の場合、漢江(ハンガン)以南まで到達するとし、北朝鮮政権はこの事実を自慢げに掲げている。

 同研究員は「これは、大きな被害を生むことになる」とし、「北朝鮮が高層ビルを狙って砲弾を放てば、人々は車に乗って逃げようとして、甚大なパニックとなる。そのため、北朝鮮は恐らく砲門を一度に開いて高速道路と橋を狙うだろう」と予想した。

 ベーカーCSIS局長は「全ての米国政権は、この問題を置いて『全オプションが可能だ』と言及してきたが、これは事実ではない」としながら、「我々には本当の軍事的オプションはない」と評価。「1984年と同様に、米国政府は『できる』と話しているが、ソウルにいる政府要人らは『できない』と言っている」と述べた。

 一方、アメリカ海軍の航空母艦カール・ヴィンソンを朝鮮半島に送ったトランプ大統領は、このような懸念をしっかり認知しているとWPは報道。米国と韓国で服務する軍人らも、そのように見ていると伝えた。

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