北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、正男氏は2月13日にマレーシアの空港で、猛毒VXを使って殺害された=(聯合ニュースTV)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、正男氏は2月13日にマレーシアの空港で、猛毒VXを使って殺害された=(聯合ニュースTV)
【香港、ジャカルタ聯合ニュース】マレーシアで先月殺害された北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏の遺体が、近く北朝鮮に引き渡されるとの見方が出ている。こうした中、マレーシアの現地中国語紙「東方日報」が29日、消息筋の話として、正男氏の遺体が30日朝にクアラルンプール市内の病院からクアラルンプール国際空港の貨物輸送センターに移された後、海外に搬出される予定だと伝えた。 同紙によると、遺体は26日に同病院からクアラルンプール近郊の葬儀施設へ運ばれ、27日午前に空港の貨物輸送センターに移されたが、腐敗が急速に進んだ上にセキュリティーの問題もあり、引き渡しの計画が先延ばしとなった。 別の中国語紙「中国報」は、遺体に防腐処理を再度施す問題でマレーシア保健省の当局者が28日昼に病院を訪れたと報じた。 しかし、遺体の行き先に関する報道はさまざまだ。東方日報は正男氏が殺害される前まで滞在していたマカオに遺体が移されるとするが、中国報は北京経由で平壌に運ばれると伝えた。マカオなら遺体は家族に、平壌なら北朝鮮に引き渡されることになる。 マレーシアは正男氏殺害事件の捜査などをめぐり北朝鮮と対立していたが、北朝鮮に滞在するマレーシア国民が出国できなくなると非公式で北朝鮮と交渉を始めた。これに関しマレーシア政府は27日に発表するとしていたが、29日まで発表はない。交渉は合意に達したものの、遺体の腐敗などの問題で移送が先送りになったという説、交渉が土壇場で難航しているとの説など、さまざまな分析がある。 マレーシア政府は北朝鮮にとどめ置かれた自国の外交官とその家族9人の北朝鮮出国を確認してから情報を公開すると見込まれる。あるメディアはマレーシア国民が北京行きの航空機に乗ったと報じたが、マレーシア外務省はこうした連絡は受けていないとした。
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