朴前大統領=(聯合ニュース)
朴前大統領=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国検察の特別捜査本部が15日、朴槿恵(パク・クネ)前大統領に21日にソウル中央地検に出頭して取り調べを受けるよう求めたのに対し、朴氏側は指定された日時に出頭し、誠実に取り調べに応じるとの立場を明らかにした。 朴氏が出頭すれば、全斗煥(チョン・ドゥファン)氏、盧泰愚(ノ・テウ)氏、盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏に続き、容疑者として検察の取り調べを受ける4人目の大統領経験者となる。 検察の特別捜査本部はこの日、朴氏に21日午前9時半にソウル中央地検に出頭するよう求めた。 朴氏は親友の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入と利益追求の手助けが認定され、韓国憲政史上で初めて大統領を罷免された。収賄や職権乱用など13の容疑が持たれている。 昨年後半にまず捜査を担当した検察特別捜査本部と、続いて今年2月末まで政府から独立して捜査に当たった特別検察官はそれぞれ、朴氏を容疑者として立件し青瓦台(大統領府)での聴取を試みたが、朴氏側は応じなかった。しかし、朴氏は今月10日に憲法裁判所の罷免決定で失職し、不訴追特権を失った。そのため検察は朴氏を一般の容疑者と同様に、検察に呼び出して取り調べることにした。 朴氏の弁護団は記者団に送った資料で「朴前大統領は検察の要求した日時に出頭し、誠実に取り調べを受ける」とし、「弁護団は検察の捜査過程で必要な資料提出など諸般の手続きに積極的に協力し、真実が迅速に究明されるようサポートする」との立場を伝えた。 昨年の検察の捜査から朴氏側の弁護を担当する柳栄夏(ユ・ヨンハ)弁護士は15日午後に朴氏の自宅を訪れ、約2時間滞在した。検察の出頭要請に対し、朴氏と対策を協議したものとみられる。 ただ、朴氏は憲法裁への最終意見書などで「私益のために、あるいは特定個人の利益追求を手助けするために、一度たりとも大統領の権限を乱用したり行使したりした事実はない」との主張し続けてきた。12日に青瓦台を退去し自宅に戻った際も、「時間はかかるだろうが、真実はきっと明らかになると信じている」とのコメントを発表した。 従って朴氏は検察での取り調べでも、収賄や職権乱用、強要、公務上の秘密漏えいなどさまざまな容疑を強く否認するとの見方が優勢だ。 検察は巨額の収賄など容疑の重大さを踏まえ、取り調べの後、逮捕状の請求などを検討するとみられる。贈賄罪で李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長も起訴されている。 検察はその一方で、5月9日に実施が決まった次期大統領選への影響を考慮し、身柄の拘束や起訴を選挙後に先送りにすることも現時点では排除していないとされる。しかし検察内部の意見は、全ての手続きを大統領選の前に終わらせなければならないとの原則論に傾いていると伝えられた。
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